真理子先生の女性のミカタ
この時期の病気
朝晩めっきり涼しくなりましたね。季節の変わり目は体調を崩しやすく、免疫力が弱まるもの。そんな時になりやすい病気があります。
カンジダ膣外陰炎
まずは膣に強烈なかゆみやおりものが生じるカンジダ膣外陰炎。カンジダとはカビの仲間で、赤ちゃんから高齢の方まで発症します。症状がおさまっても、カンジダは皮膚や粘膜にとどまっているケースが多く、再発しやすい厄介な病気です。
では再発しやすいのはどんな時かと言いますと、疲れたり、免疫力が衰えた時。季節の変わり目は要注意なのです。
ヘルペスウイルス
口唇や外陰部に水疱や潰瘍が発生するヘルペスウイルスも、同じような体調の時になりやすく、カンジダと同時に発生する場合も。
ヘルペスも一度感染すると、ヘルペスウイルスが感覚神経に潜み、免疫力が衰えたときに同じ部位に再発するのが特徴です。
帯状疱疹
帯状疱疹は水疱瘡にかかったあと、ウイルスが神経節にすみついて、やはり免疫力が低下した時に発生します。一度発生した部位には起こらないとされます。
水疱瘡と同じような発疹や水疱が集まり、かなりの痛みを伴います。場合によっては皮膚症状が治っても神経痛が持続することもあります。
体調管理を心がけて
これらの病気の共通点は根治はできないということです。季節の変わり目は要注意ですが、短期間に繰り返す方はかなり免疫力が低下している可能性があり、他に深刻な病気が隠れている場合もあります。
まずは身体と心の疲れをためこまないような生活を心がけましょう。コロナ禍の今こそ。
真理子レディースクリニック 院長
伊藤 真理子(いとう まりこ)
1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。