禁煙のススメ
禁煙治療で大きな役割を担っていたのが米国の大手製薬会社が製造する禁煙補助薬でしたが、残念なことに製造工程の問題で2021年から出荷停止が続き、禁煙外来を休止する医療機関が相次いでいました。
その禁煙補助薬の供給がようやく10月末から再開されたという、禁煙治療にとり明るいニュースが飛び込んできました!
禁煙補助薬の供給再開!
禁煙補助薬を使った禁煙治療は、「ニコチン依存症」の方が喫煙習慣から卒業するための治療です。ニコチンが作用する脳内の部位に禁煙補助薬がたどり着き、禁煙による気分の落ち込みやイライラといった離脱症状を緩和してくれます。
1週間程で吸いたい気持ちも薄れ、吸ったとしても従来感じていた気分の良さが感じられなくなるばかりか、逆に「まずい」と感じるようになります。
禁煙治療の費用は

医療機関で禁煙外来を利用する場合、3カ月で5回の診療を受けます。対面診療が原則ですが、初回と最後の5回目以外はオンライン診療も可能です。表の条件を満す保険適応の場合、費用は3割負担なら約1万5000円。1割負担ならその3分の1です。
保険適応でない自費診療では全てオンライン診療で行うことも可能です。費用は3~4倍かかりますが、対面診療の時間がとれないという方には選択肢でしょう。
初回は心身の相談も含めゆっくり対面診療を受け、忙しい方はオンライン診療を利用されるのはいかがでしょうか。
喫煙率は最低でも
山形県の22年度の調査では、県民の喫煙率は17.2%と1990年以降最低ですが、まだ子どもたちが煙たがっている地域もあるようですね。
禁煙補助薬の発売が再開された今、「卒煙」を考えてみませんか?

真理子レディースクリニック 院長
伊藤 真理子(いとう まりこ)
1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
