あなたの目 健康ですか?/(157)アイフレイル
フレイルとは?
フレイルとは歳を重ねて心身が弱くなった状態で、〝健康な状態〟と〝介護が必要な状態〟の間の段階を指します。
後期高齢者を対象としたフレイル検診は、フレイル状態にある人を見つけ、適切な医療や介護サービスにつなげることで健康寿命を伸ばすことを目的にしています。
現在、健康寿命と平均寿命の間には約10年の差があります。人生100年時代、健康寿命を延ばして快適に暮らしていくことが大切です。

目も同様です
目にも同様のことが言えます。目の働きの低下は日常生活の制限に大きな影響を与えます。
目の働きの低下で日常生活が制限される人や要介護状態になる人を減らすため、何より人生の楽しみや快適な日常生活が制限される人を減らすために最近、「アイフレイル」という概念が提唱されています。
思い当たることは?
アイフレイルは加齢に様々な外的・内的要因が加わることによって視機能が低下した状態、そのリスクが高い状態です。
「目が疲れやすくなった」「夕方になると見にくくなった」「眼鏡をかけても見にくくなった」「食事の時にテーブルを汚すようになった」「段差や階段で危ないと感じたことがある」「信号や標識を見落としたことがある」といった経験のある人は要注意です。
眼科医に相談を
大切なのは、ふと感じた「見にくさ」「見えにくさ」を歳のせいにしてそのままにしておかないことです。
生涯にわたり楽しく快適に過ごすためにも、気になることがあれば最寄りの眼科医に相談しましょう。


高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。