女性の美と健康/インフルエンザ
〝かぜ〟とは違います
そもそもインフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することによって生じる病気です。さまざまなウイルスによって生じる〝かぜ〟とは異なります。
せき、のどの痛みなど、かぜと症状は似ているところもありますが、38度以上の高熱や全身のだるさなど重症化することが多いのが特徴です。

季節性がなくなる?
インフルエンザには「季節性」の冠がつけられることがあるほど、11月下旬から翌年の3月にかけてが流行のピークで、5月の大型連休前後に終息するというのが決まりごとでした。
今年流行が早まったのは地球温暖化が原因という説もありますが、いつか季節性の冠は無意味になるかもしれませんね。
タミフル、10代にも解禁
いずれにせよ、インフルエンザを防ぐには予防接種が有効とされます。私は11月に入れば接種を受けられるようお勧めしています。それでもインフルエンザにかかってしまった場合には治療薬の登場となります。
治療薬のひとつ「タミフル」は、服用した中学生が建物から転落死するといった〝異常行動〟が相次いだことから10代への使用が原則禁止になっていましたが、タミフルと異常行動の因果関係は明確ではないとして8月に10代への使用が認められることになりました。
新登場の治療薬も
今年から新登場した治療薬が「ゾフルーザ」で、5日間内服する必要があったタミフルなどと異なり、1回の内服で治療が完了するというスグレモノ。ただ、症状が長引いた場合には、症状の消失率がタミフルなどより劣ることもあります。


セントラルクリニック院長
村山 一彦
プロフィール
●(むらやま・かずひこ)1956年山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。