山形県トラック協会 会長 矢野 佳伸さん

2014年8月8日
矢野 佳伸(やの・よしのぶ) 1940年(昭和15年)山形市生まれ。山形東高から山大文理学部に進み、卒業後の63年に第一貨物入社。同社常務を経て2006年東北第一物流社長、11年会長。12年5月に約380社が加盟する山形県トラック協会会長に就任、現在2期目。74歳。
山形県トラック協会 会長 矢野 佳伸さん

競争激化に加えて燃料高
 いまトラック業界は大変です

――トラック業界が大変だって聞きました。

2年で36億円の負担増

 「大変です。まず燃料費。我々のトラックはガソリンじゃなくて軽油を燃料に使うわけですが、その軽油価格は10年前のざっと2倍にハネあがっています。特にこの2年は原油高と円安で値上がりのペースが急で、20円以上も高くなった」
 「軽油が1円上がると業界全体で180億円のコストアップになる。20円だと3600億円、全国の中で山形のシェアは約100分の1だから、県内業者のコストはこの2年で36億円上昇したことになります」
――運賃に転嫁できればいいんでしょうけどね。
 「そこが難しい。規制緩和で新規参入が増え、荷物を取り合う競争が激化しています。必然的に運賃は下落傾向にあり、燃料の軽油が上がったからといって簡単に値上げできないのが実情です」
――ホントに大変じゃないですか。

トラック野郎も受難

 「だから大変なんですって(苦笑)。軽油高を運賃に転嫁できない以上、ドライバーの賃金を削るしかない。削られ削られで、ドライバーの時給はこの20年で一般のサラリーマンより総じて3割ほど安くなった。早朝や深夜の勤務もあり、労働環境としては劣悪な業種ですね」
――トラック野郎も大変なんですね。

我慢も限界に

 「だけど辞めないんですよ、彼ら(苦笑)。結局、普通の会社勤めが苦手で、トラックに乗れば自分だけの世界に浸れるところがいいんでしょうな。何らかの理由があって会社を辞めても、また別の会社でトラックに乗ってる(苦笑)」
――その気持ちはボクも分かるような。新聞記者で外回りの時はよかったんですけど…。
 「だけどドライバーにシワ寄せするのも限界。物流システムを維持するためにも、本気になって我々の大変さを世間に訴えていかないと」

山新に意見広告

――そのためには?
 「山形新聞に8月から10月まで、計9回の意見広告を出します」
――エー!費用は?
 「××万円」
――ヒエー!うちにも出して欲しいなあ。
 「……(苦笑)」
――うちだって経費や消費税がアップしても広告料は上げられなくて青息吐息で…。
 「大変ですね」
――フリーだから山新みたいに新聞代値上げも出来ないし…(苦笑)