あなたの目 健康ですか?/(76)子供の視力

2014年7月11日
 小学校で行われる視力検査(学校検診)は小学校の入学時と、そのあと学年が上がる度に年に1回実施されます。学校検診の結果を自宅に持ってきたお子さんも多いことでしょう。最近多いのは視力の低下です。

視力低下の原因は…

 視力の低下は裸眼、つまり眼鏡をかけていない状態での視力の低下で、その多くは目の近視化が原因です。子どもの近視進行に関係することがいくつか分かってきました。それは(1)遺伝の影響(2)パソコンやゲームのやり過ぎ(3)都市部で進行が速い(4)屋外活動で抑制できる――などです。

あなたの目 健康ですか?/(76)子供の視力

遺伝と調整ラグ

 (1)の遺伝の影響ですが、両親とも近視でない子どもに比べ、両親とも近視の場合は近視が8倍、両親のいずれかが近視の場合は2倍進みやすいといわれています。
 (2)に関しては「だから時間を決めてやらせるようにしている」という親御さんも多いでしょう。
 なぜパソコンなどのやり過ぎが近視につながるかというと、近いものを見ている時、実は「調節ラグ」といって目のピントが十分に合っていないのです。つまり手元ばかり見ていると調整ラグの状態が長期化し、結果的に近視になるというメカニズムです。

屋外活動が近視を抑制

 パソコンやゲームといった情報端末は都市部ほど普及しているため(3)はうなずけるところです。(4)の屋外活動ですが、太陽の光が網膜を刺激してドーパミンという物質が分泌され、これが近視を抑制する働きをすることが指摘されています。

心がけたいこと

 近視の進行を抑える試みは点眼薬や特殊な眼鏡などで行われていますが、パソコンなどは時間を決める、なるべく屋外で運動する、などを心がけたいものですね。


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院長 高橋 義徳
プロフィール

(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。