《おしえて!編集長》 山形たばこ今昔物語

2014年6月13日
《おしえて!編集長》 山形たばこ今昔物語

葉たばこ取扱所なんて施設があったんですね。

 「俺も知らなかった(苦笑)。でも過去の山形新聞を調べていくと『今年も葉たばこの買い入れ始まる』なんて記事が毎年1月に掲載されてるから、風物詩的な行事が去年まで40年近く行われていたんだね」
 「JTに聞いてみたところ、古くはこうした取扱所が県内に6カ所あったんだって。場所は東根、尾花沢、鶴岡、米沢、左沢、新庄。それが1988年から89年にかけて他の5カ所が廃止され、東根に一本化されたらしい」

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どうして東根だったんですかね。

 「そこだよ、そこ。東根の葉たばこ栽培の歴史は古く、江戸時代の宝暦年間(1751~1763年)に遡る。東根の葉たばこは「東根葉」として高品質で知られ、東北では岩手の千厩(せんまや)、大迫(おおはさま)と並んで3大銘葉と称されていたとか」
 「反収もよかったんだろうな、1970年代までは栽培していない農家を探すのが難しいほどだったらしい。今でこそ東根はサクランボで有名だけど、82年まで農業生産額では葉たばこの方が上だったんだぜ」

 

《おしえて!編集長》 山形たばこ今昔物語

エー、エー、エー、

 「でも90年代に入ると健康志向からたばこ離れが進み、全国的に葉たばこの生産は下火になっていく。全国のたばこ販売量は96年の3483億本がピーク。それが2013年は1969億本だから、ざっと半分まで減ったことになる。『禁煙』『分煙』に加えて昨今は『増税』の影響もあるんだろうなあ」
 「必然的にJTは葉たばこの買い入れを削減せざるを得ない。東根を含めた県内の葉たばこ生産量は89年で1430トンあったんだけど、『廃作』が進んだことから昨年は180トンに、生産者も1300人から134人に減ってる」

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ふ~ん

 「東根葉たばこ取扱所がなくなったのもその流れの一環なんだな。山形・宮城の葉たばこの買い入れは盛岡市の東北リーフセンターに移管されたらしい」
 「そういえば、山形市清住町の徳洲会病院の東側にJTでは使っていない工場があるよね。あそこは1968年に建てられて89年まで葉たばこを加工する工場として稼動してたんだって」
 「JTに聞くと、清住の工場ができる前は十日町559というところに最初の工場があったんだと。建てられたのは1905年っていうから明治38年だ。日露戦争やってた年だから、セピアもセピアだよね」
 「その十日町の『山形たばこ製造所』は1962年まで稼動してたんだって。だけど『十日町559』って今の住居表示と違うから具体的な場所が分からないだろ。それで市で調べてもらったら現在の十日町3丁目5番地あたり、横山産婦人科の北側一帯だったようだ」