みんな大好きサクランボのお噺(はなし)

前号の寒河江市特集でも紹介しましたが、サクランボは実はトルコが原産。道の駅「チェリーランド」の敷地内にトルコ料理店やトルコ館があることに疑問を持っていた方は少なくないはず。
日本でもサクランボは多く生産されていますが、生産量1位はトルコ、2位アメリカ、3位イラン…なんと日本は20位です。
日本では約30種類が栽培されていますが、世界では約1300種類!一言で「サクランボ」と言ってもなかなか奥が深いですね。
ヨーロッパではサクランボは「聖母マリアの聖木」とされ、果実は「幸福の果実」にたとえられているそう。
コーヒーの木は白い花を咲かせ、数カ月後には丸く真っ赤な実をつけます。これがサクランボにそっくりなことからコーヒーの実は「コーヒーチェリー」と呼ばれています。コーヒーチェリーの種は焙煎されてコーヒー豆になります。

サクランボの種は焙煎してもコーヒーのようにはなりませんが、ヨーロッパではサクランボの種を温めて湯たんぽ代わりに使うとか。逆に冷凍庫で1時間ほど冷して「冷し枕」にも。サクランボの種の中の空洞が天然の断熱材の役割を果たすそうです。
胎児が成長する過程で起こす障害の予防になるとされるビタミンの一種「葉酸」。実はサクランボにも多く含まれていることをご存知でしたか? 妊娠に気づくころには葉酸の最も必要な時期が過ぎてしまっている場合が多いので、妊娠を望む女性は少なくとも妊娠1カ月前にサクランボを食べるといいという説もあります。

「人間失格」で有名な太宰治の命日6月19日は、「桜桃忌」と名付けられています。毎年多くのファンが供養に訪れ、墓前にはサクランボが供えられます。
太宰がこよなくサクランボを愛し、遺作も「桜桃」という短編だったこと、鮮紅色の宝石のようなサクランボは鮮烈な太宰の生涯のイメージにピッタリだったことが桜桃忌の由来です。
少し古い1997年度のデータによれば、サクランボの全国における収穫量は18900トン。国民1人当たりに割り当てると1人156グラムになります。
1個6グラムとすると1人当たり26個食べた計算に。また156グラムはリンゴ半分ほどの重さ。日本人のサクランボを食べる量、多い? 少ない?
女性と交わったことのない男性を「チェリーボーイ」といいますが、その理由は?…。ここで紹介するのはちょっと憚(はばか)られますので、興味のある方はインターネットなどで検索を。
日本一さくらんぼ祭り 22(土)・23(日)開催

6月22日は七日町大通りが歩行者天国となり、サクランボグッズコンテストや神輿渡御、民謡日本一山形娘「朝倉さや」さんのミニライブ(23日も開催)、サクランボなどが当たるスタンプラリー、さくらんぼマルシェなどサクランボにちなんだ多彩なイベントを繰り広げる。また当日は県庁から文翔館まで無料シャトルバスが運行される。
23日は文翔館前のみの会場となる。