米沢電線株式会社(米沢市)

2006年12月8日
地域のけん引役担う
米沢電線株式会社(米沢市)

 米沢電線は米沢地域の中心的企業だ。同社顧問(前社長)の河端輝次氏が米沢電機工業会の会長を務めていることからも地域における同社の重要性が見て取れる。

フジクラの製造拠点

 同社の設立は昭和19年。親会社である藤倉電線(現フジクラ)の設備を譲り受け、巻線の製造からスタートした。現在は連結売上高5000億円超のフジクラグループの一翼を担い、県内の協力工場に2000人規模の仕事量を出すなど、地域経済になくてはならない存在だ。

海外体制も構築

 販売と技術開発はフジクラ本体が担当しており、同社はグループの生産部門としての位置づけ。タイ、ベトナム、中国に生産拠点があり、量産品を低コストで生産する体制も構築している。
 主力製品は自動車用ワイヤーハーネス(配線ユニット)。このほか電力ケーブル、通信ケーブル、各種電子部品・ユニットを手がけている。

米沢電線株式会社(米沢市)
官から民へシフト

 同社を理解する上で欠かせないのが軍需、官公需から民需へとシフトしてきた歴史である。
 官公庁御用達の線材メーカーとしてスタートしたフジクラグループは戦後の昭和30年代にワイヤーハーネス事業に進出。昭和50年代に光通信技術を確立し、平成に入ってからは電力会社や電電公社(現、NTT)向けに急ピッチでグローバル展開を加速してきた。
 高度成長期後は、かつての国内官公需依存からの転換に挑んできたといえるだろう。
米沢電線株式会社(米沢市)
 同グループの今後の成長の可能性は <1>民需開拓 <2>新興国をはじめとするグローバル市場の開拓 <3>リーディング技術の開発──がカギを握る。自動車メーカー向けのハーネス事業などは、国内外の大手自動車メーカーを一つ押さえるだけで成長が可能な領域だ。グローバルに見るとブロードバンド通信網の整備等の需要もまだまだ潜在的に大きい。

生産効率化がカギ

 それだけに民需で求められる「低コスト、多種少量、短納期、ゼロ不良」といった条件に対応するため、グローバルな生産・ロジスティクス(物流)の改革を続けて行く必要がある。
 またマザー工場としての機能を強化し、生産技術企画からグローバルな生産管理体制の整備も不可欠。小回りの利いた生産対応力を継続的に鍛えていく必要があろう。

■米沢電線株式会社
・社長   渋田哲夫 氏
・所在地  山形県米沢市東1‐10‐53
・設立   1944年
・資本金  10億2297万円
・売上高  380億円
・従業員  670人
・事業内容 ワイヤーハーネスおよび各種ケーブル製造