Let´s know 脳!/天気と頭痛

2022年6月10日
 間もなくうっとうしい梅雨入り、その後に厄介な台風のシーズンを迎えます。この時期は片頭痛の症状悪化を訴える患者さんが増えることが知られています。

ハーバード大の報告

 米ハーバード大の報告では、片頭痛に影響を及ぼす要因としては①高湿度②低気圧③高温――の順に影響が大きいと分析しています。
 梅雨の時期は気圧が低いことが多いのですが、同大の分析に従えば、梅雨時期の片頭痛発作は気圧変化よりも、ジメジメした高湿度の方が影響を及ぼしているということになります。

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山形の台風頭痛

 一方、台風が近づくと片頭痛の症状が現れるのは「台風頭痛」と呼ばれます。急激な気圧の変化の影響が大きく、「気圧が5ヘクトパスカル以上低下する前日に症状が悪化する」とされます。
 つまり山形では、台風当日ではなく、九州や関西に台風が上陸した時に片頭痛が起きやすくなるということになります。

生活リズムを整えて

 梅雨や台風といった天候は人の手で変えることはできません。それだけに寝不足、飲酒など、もうひとつの要因が加わると症状を悪化させてしまうので、予防としては生活リズムを乱さないように心がけましょう。
 湿度ではエアコンのドライモードを使用し、快適に感じる湿度40~60%がひとつの目安です。ただ、除湿は大切ですが、身体が冷えすぎると首や肩の凝りを引き起こして緊張型頭痛を誘発しかねないので要注意です。

予防薬で備えを

 梅雨や台風の時期に合わせ、予防薬を飲んで頭痛の回数を減らしておくことも有効です。
 特にこれまでにも紹介した、昨年4月から販売されている「CGRP関連抗体薬」の効果に対しては全国でも高い評価が集まっており、これからの時期の頭痛軽減にも効果が期待できそうです。


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TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。