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医学のうんちく/青少年の性行動への影響要因

2022年4月22日
 日本性教育協会が2017年に実施した「青少年の性行動全国調査」からは、性行動に影響を及ぼす要因がいくつか読み取れます。

リスク化と性交経験率

 高校・大学生における性交経験率の低下は、単純な「草食化」だけでなく「リスク化」も指摘されています。リスク化とは、異性の友人から恋人へと変化することで関係性が崩壊するのではないかという不安や、進学や就職、キャリア形成にマイナスになるのではないかという心配などです。
 高校生、大学生とも、いわゆる「できちゃった結婚」を容認する割合は低下傾向にあります。

医学のうんちく/青少年の性行動への影響要因

家庭・家族関係

 家庭・家族関係では、ひとり親の場合に性行動を経験しやすい傾向がありました。兄弟(姉妹)の有無では、中・高校生男子に兄がいると性交経験の割合が高くなりました。兄が弟の〝お手本〟になり、様々な面で指南役になっていると想定されます。
 高校生男女では、個室があることが性行動の経験しやすさに関連していました。プライベートな空間で親の監視の目からのがれ、異性と自由な時間を過ごせるためと推察できます。
 これとは逆の意味で、高校生男子は母親が専業主婦の場合、デートと性交を抑制する傾向がありました。

母娘関係も影響

 家庭が楽しくないと感じる場合、中・高校生女子でデート・キスの経験率が高く、性交経験率は中学生女子、高校生男女で高くなっていました。
 高校生女子では、母親が不在の場合より、母親とあまり会話をしない場合にすべての性行動の経験率が高くなりました。
 こうした傾向は男子にはみられず、母娘関係のあり方が女子の日常生活に大きな影響を与えているようです。

参考になれば

 いかがですか。該当する年齢のお子さんをお持ちの方に、何らかの参考になれば幸いです。


医学のうんちく/青少年の性行動への影響要因
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山形徳洲会病院院長
笹川 五十次
(ささがわ・いそじ)1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。