真理子先生の女性のミカタ/不妊治療が保険適用に
2022年4月8日
人工授精や体外受精など、これまで自由診療だった不妊治療が4月から保険診療が適用となったのをご存知ですか?
原則3割負担に!
これまで不妊治療は各病院が自由に価格を決めていて、地域によってもバラつきがありました。それが4月からは全国統一の価格になり、患者さんの負担は原則3割で済むようになりました。
厚生労働省の調べでは、従来の人工授精の平均費用は約3万円、体外受精は約50万円。4月からは人工授精部分が5460円から、体外受精部分が1万2600円からに。実際は他に診察料や関連治療代が加わり、個人差があるものの合計金額は何倍かになることは御理解ください。

人工授精と体外受精
人工授精は、妊娠するために充分な精子を子宮の奥まで届けてあげるイメージ、体外受精は女性の卵巣から取り出した卵子を体外で精子と受精させるイメージです。
体外受精の場合、受精卵がたくさんある場合は凍結保存し、後から胚移植することも可能です。4月からはそういう全ての治療を保険診療で行えるようになりました。
幾つかの条件も
ただし、保険診療には条件があり、体外受精では年齢と回数の基準があります(移行期間あり)。原則女性が43歳未満、回数は40歳未満で通算6回まで、43歳未満は通算3回、などです。
対象は原則妊娠を希望している夫婦であること、出生した子の認知を行う意向があることなどを治療前に確認します。
治療できる施設
保険診療の治療ができる施設は「生殖補助医療を認められている施設」や、そうした医療機関と連携している施設に限られます。希望される方はかかりつけの婦人科に相談してみましょう。


真理子レディースクリニック 院長
伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。