徹底して山形に密着したフリーペーパー

ナルセ(山形市)社長 佐藤 正幸さん

2022年3月11日
佐藤 正幸(さとう・まさゆき) 1947年(昭和22年)酒田市で生まれ、中学1年から山形市に移り住む。山形商を卒業後、北海道浦河町の競走馬牧場・オーシャンファームへ。2年後に帰郷、義兄の父親が42年に大手町で創業した実験器具販売の山形成瀬器械店(現ナルセ)入社。部長、専務を経て94年から3代目社長。2014~18年に東北科学機器協会理事長も務めた。74歳。
ナルセ(山形市)社長 佐藤 正幸さん

産業発展のための黒子に徹し
 ひいては社会貢献につなげたい

――8月が創業80周年とお聞きしました。

8月が創業80周年

 「弊社は実験器具の販売からスタートし、その後に最先端科学機器の専門商社へと脱皮して現在に至っています。具体的には、島津製作所、オリンパス、チノーなど世界に冠たる科学機器メーカーの県内総代理店として、各種の測定器、試験機を東北の各大学、研究機関、民間企業などに納入しています」
 「代理店を任されているのは約20社。それ以外に500社以上の製品を扱っていて、アイテム数は3000点にも。多品種少量が弊社の特徴で、メーカーと協力して顧客のニーズを細かく汲み取り、最善の機器を提供するのが強みです」
 「酒田、郡山、仙台の3市にオフィスがあり、年間売上高は20億~25億円、社員数は29人。昔から無借金で、資金繰りで困ったことはないですね。赤字?2008年のリーマンショックの時ぐらいかなあ」
――山形城の近く、旧映画館「フォーラム」の目の前に、こんなハイテク企業があったとは…。
 「黒子に徹してますから、目立たないほうがいいぐらいで(笑)」
――でも考えてみたら、測定器って絶対必要ですもんね。

必要不可欠な測定器

 「そう。半導体などの電子デバイス、自動車部品、医薬品、食品など、モノをつくるうえでいろんな測定は不可欠で、多岐に渡る工程です。測定を必要としない製造業などあり得ない」
 「日進月歩の科学技術をもとに大学で研究開発が行われ、そこでの成果を企業が製品化し、やがて大きな産業になっていく。それらすべてのステージで測定器は必要なわけで、われわれは専門商社として、山形や東北の研究開発やものづくりに貢献していきたいと考えています」

社員の誇り実現のため

 「それがひいては社会貢献にもつながる。われわれのような商社って、設備を持たないから財産は人材、社員でしょ。その社員が誇りや、やり甲斐を感じられるように企業価値を追求し、高みを目指していかないと」
――株式上場とかは?
 「ひところ考えた時期もありましたが、ベンチャーキャピタルと考え方の相違があって、今は白紙に戻してます」  
――コロナの影響なんてなさそうですね。

コロナ禍でも憂いなく

 「コロナ禍の一方で、製造業ではあらゆるものをデジタル化して人々の暮らしを豊かにする〝第4次産業革命〟の真っただ中。これが追い風になって受注ペースは過去最高で推移してます」
――羨ましいなあ。