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相続の基礎知識/(07)住宅資金贈与

2022年1月14日
 今回は相続税対策として有用な「生前贈与」のうち、ある程度メジャーになっている「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」のお話です。

最大1500万円が無税

 この制度は、2023年末までの間に、父母や祖父母など直系尊属から住宅の取得費や増改築の資金の贈与を受けた場合、一定の要件を満たしていれば500万円または1000万円(震災特例の場合は1500万円)までなら贈与税が非課税になる制度です。
 要件とは、贈与を受ける子や孫の年齢が18歳以上(※22年3月末までの贈与は20歳以上)であること、贈与を受けた年の所得金額が2000万円以下であることが基本です。

相続の基礎知識/(07)住宅資金贈与

要件は細かく

 厄介なことに、要件はそれだけではありません。新築住宅の場合は床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下であること、床面積の2分の1以上を子や孫の居住用に供すること、贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住すること、等々。
 中古住宅の増改築の場合は、築年数や耐震基準も判断材料になります。
 また、金銭を家屋の敷地の対価にのみ充てた場合は、この制度は受けることができません。 

後悔しないためにも

 このように要件が細かいため、何も知らずに進めると思うような節税効果が得られないということにもなりかねません。
 大きなお金が動く以上、制度としても厳密に要件が規定されているのはやむを得ないところで、「よく調べてみたら要件に該当しなかった」「金銭を敷地の対価にのみ充てた」「贈与税が発生しないから申告をしなかった」などで、結果的に数百万から一千万単位で贈与税が発生してしまうケースもあります。

事前に専門家に相談を

 「こんなはずではなかった」と後悔する前に、専門家に相談されることをお勧めします。


相続の基礎知識/(07)住宅資金贈与
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鈴木僚税理士事務所
税理士 鈴木 僚

(すずき・りょう)1988年(昭和63年)山形市生まれ。2018年に税理士資格取得。趣味はドライブ。