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相続の基礎知識/(03)生前贈与

2021年11月12日
 相続税対策として「生前贈与」は有効な手段ですが、うっかりすると相続税の対象になってしまうこともあります。今回は生前贈与を利用する場合の2つの留意点についてお話ししましょう。

代表は「暦年贈与」

 生前贈与の代表が「暦年贈与」。生前贈与は1月1日から12月31日までの1年間で110万円までなら贈与税がかかりません。この枠の範囲内で毎年贈与を続けていくというのが暦年贈与です。
 110万円というのは贈与した側ではなく、贈与された側の枠で、仮に3人に暦年贈与をする場合、合計330万円まで非課税で生前贈与できるということになります。

相続の基礎知識/(03)生前贈与

定期贈与なら課税

 ここでの留意点は、例えば最初から10年間にわたり毎年110万を贈与するつもりだったとしても、もともとあったお金を何年かに切り分けて贈与する「定期贈与」とみなされ、もともとの金額に贈与税が課せられる可能性があります。
 それを避けるためには贈与する側とされる側の意思を毎年確認することが大切です。

名義預金も課税対象に

 また生前贈与といえば、贈与される側の名義で銀行口座を開設することを考えるでしょう。ただ、ここにも落とし穴があります。
 それは贈与される側がその口座の存在を知らない場合や、通帳と印鑑は贈与する側が管理してるといった場合は、税務署から名義を借りているだけの「名義預金」とみなされ、相続税の対象になってしまいかねません。

大切な合意

 大切なことは贈与する側と贈与を受ける側が合意したうえで、贈与されたお金がいつでも使える状態にあることです。

専門家に相談を

 これらについて不安を感じている方は、お早めに専門家に相談してみることをお勧めします。


相続の基礎知識/(03)生前贈与
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鈴木僚税理士事務所
税理士 鈴木 僚

(すずき・りょう)1988年(昭和63年)山形市生まれ。2018年に税理士資格取得。趣味はドライブ。