徹底して山形に密着したフリーペーパー

山里菜(山形市)社長 海谷 康裕さん

2021年11月12日
海谷 康裕(かいや・やすひろ) 1982年(昭和57年)山形市生まれ。蔵王二小、蔵王一中から日大山形高に進み、卒業後、県内の食品メーカーでの営業の仕事を経て2006年に実家の山里菜(さんりな)へ。15年専務、18年から社長。コロナ禍による苦境脱却と地域活性化を目指し、山形市初の蔵王発クラフトビール(地ビール)の醸造事業に取り組んでいる。39歳。
山里菜(山形市)社長 海谷 康裕さん

山形市初のクラフトビールで
  ふるさとの蔵王を活性化したい

――クラフトビールの醸造に挑戦中とか。

醸造所、蔵王で建設中

 「県内には6カ所にクラフトビール醸造所がありますが、山形市内にはゼロ。蔵王山系の湧き水は美味しさで定評があり、これを活かさない手はない、生まれ育った蔵王や山形を盛り上げたいという思いで1年前から計画を進めてきました」
 「醸造所は蔵王上野の〝朱(あか)い大鳥居〟の近くに建設予定で、職人は栃木マイクロブルワリー(宇都宮市)で修業を積んだ友人が担当します。設備が整えば醸造免許が下りる見通しで、来年の早い時期のオープンを目指しています」
 「原料のホップは上野で栽培、ビールは樹氷やサクランボをイメージして独自色を。多様なスタイルを持つクラフトビールだからこそ表現できる〝蔵王〟があると思う」
 「併設するレストランでは、ピザや蔵王牛のローストビーフ、蔵王チーズなどを提供します」
――設備資金は?
 「自己資金を中心に、国の『事業再構築補助金』と11月12日から開始予定のクラウドファンディングを活用しようと」

本業は食品卸

――そもそも山里菜ってどんな会社なんですか?
 「会長の父が1997年(平成9年)に蔵王半郷で創業した食品卸会社で、今年で25年目になります。扱い品目は山菜の水煮、漬物や佃煮、乾物などで、地元で仕入れて県外の市場やスーパーに卸したり、逆に県外から仕入れて地元の市場やスーパーに売ったり」
――販売先をみると、築地市場(現豊洲市場)の大手卸、大都魚類が!
 「大都さんは創業時からお取引いただいてます」
――地元だと山形丸魚さんも!
 「丸魚さんは弊社の1番のお取引先になってます」

それなりの知名度も

――自社での製造は?
 「天童に自社工場があり、そこでつくったドライフルーツや乾物などを全国の道の駅や観光施設で販売してます。県内でも一部のスーパーさんに置いてもらってるかな」
――へ~え。
 「卸をメインに取引先は県内外に200社以上。規模は中小・零細ですが、山形の銘品をお届けする企業として全国からそれなりに認知していただいてます」

コロナを奇貨に

――それでもコロナでは打撃を?
 「スーパー向けは何とか現状を維持していますが、業務用と贈答用の分野でかなり。ただクラフトビールへの挑戦はコロナ対応というよりは、長年の夢でしたから」
 「コロナを奇貨として、蔵王周辺をクラフトビールの一大拠点にしたいですね」