中古車販売全国2位ネクステージ(名古屋)山形市に県内初進/来春にも 出県内最大規模
2021年7月23日
中古車販売で全国2位のネクステージ(名古屋市)が山形市あけぼのに出店、県内初進出を計画していることが関係者への取材で明らかになった。用地は約1万2000平方メートルと中古車展示場としては県内最大規模になる見通しで、オープンは来年春を目指している。急成長中の同社は全国に店舗網を拡大させており、東北では宮城と福島両県に出店済み。

出店場所は国道13号沿いの市街化区域のサクランボ畑で、農振除外の手続きは不要。特別目的会社(SPC)が地権者から土地の譲渡や賃借を受け、ネクステージに賃貸する形をとる。近く市に開発行為を申請、8月中には許可が下りる見通しという。
計画によれば、出店するのは自動車販売、整備、買い取りを行う総合店「ネクステージ山形店(仮称)」。敷地ではミニバンやコンパクトカー、軽自動車を中心に常時約250~300台を展示する。

敷地内に建設する約990平方メートルのショールーム整備工場には商談テーブル約30席を設けるほか、6~8台分のピットと検査ラインを配置し、定期点検、整備、車検、板金を行う。
積極出店を背景に同社の2011年11月期の売上高は前期比10%増の2411億円と過去最高で、業界では「ガリバー」を展開するIDOM(東京)の3805億円に継ぐ規模。20年12月~21年5月の売上高も同20%増の1392億円と好調を続けている。
高まる中古車人気/県内、競争激化へ

コロナ禍の中で中古車人気が高まっている。公共交通機関の「3密」を避ける移動手段として、割安な中古車の需要が盛り上がっているという。
また車載半導体の不足で自動車メーカーは減産を強いられており、新車の納期遅れが常態化。このため新車からすぐに入手できる中古車に需要がシフトしている模様だ。
県内の中古車市場ではここ数年、IDOMや業界3位のケーユーホールディングス(東京)など大手中古車チェーンが続々と県内進出を果たしており、これまで地域に根差した販売に徹してきた地場販売店との競争が激化している。