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県内 牛乳事情

2021年5月28日
 ちょうど去年の今ごろ、コロナの影響で学校が休校になって給食がなくなり、牛乳の出荷が落ち込んでいるというニュースが流れてましたよね。私たちの毎日の生活に欠かせない牛乳、あれからどうなったのかしら?県内の牛乳事情を取材してみました。
県内 牛乳事情

 酪農家の数は減少 

 牛乳の原料になるのは乳牛から搾り出される生乳。乳牛といえば、99%までが白黒のまだら模様でおなじみのホルスタイン種です。
 では県内で乳牛を飼育している酪農家の方が県内にどれだけいらっしゃるかというと、2020年度で214戸。19年度は237戸、18年度は253戸とほぼ一貫して減少傾向をたどっていて、ピークだった1961年度の1800戸から何と88.2%も減っていました。ビックリ。
 関係者の方にうかがったところ、全国的に酪農家では高齢化が進んでいて、後継者がなかなか現れないんですって。生き物を相手にするだけに、1日2回の乳搾りやエサやりなど、365日休みがないことなどが若い人に敬遠されがちなんだとか。

県内 牛乳事情

 飼養頭数、生産量は増加 

 それでも意外な〝発見〟がありました。酪農家が減っているということは乳牛の飼養頭数も減っているのかと思いきや、18年度に1万800頭だったのが19年度は1万1200頭、20年度は1万1400頭と、逆に増えているではありませんか!これも聞いてみると、零細な酪農家が廃業していくもう一方で、規模を拡大してスケールメリットを追求していこうという前向きな酪農家も登場しはじめているというのです。

県内 牛乳事情

 全国的な傾向 

 実際、20年度の生乳生産量は6万4386トンと、19年度の6万3356トン、18年度の6万4273トンを上回っています。
 もっとも、酪農家の減少、飼養頭数と生乳生産量の増加は全国的な傾向で、酪農家の大規模化が進んでいるそうです。著しいのは大産地の北海道で、搾乳のためのロボットなどを導入するところもあるんだとか。

 県外6割、県内4割 

 県内の生乳がどういうルートで消費者に届けられているかを調べたところ、全体の6割が県外に販売されていることが分かりました。明治乳業、森永乳業、雪印メグミルクなどの大きな工場がある関東圏や宮城県に送られることが多く、そこで牛乳のほか、チーズやバターなどの乳製品に加工されています。
 残りの4割が県内の乳業メーカーに送られ、牛乳としてスーパーなどで売られていることも突き止めました。

県内 牛乳事情

 乳業メーカーは7社 

 県内の乳業メーカーは7社で、内陸の場合、奥羽乳業協同組合(河北町)、城西牛乳(山形市)、サンコー食品(同)、後藤牧場(やまべ牛乳、山辺町)4社だけが県産生乳だけを使って牛乳をつくっています。
 ヤマラクフーズ(南陽市)は乳業メーカーではありませんが、県産生乳だけを使った牛乳を販売しています。

 コロナの影響は脱す 

 さて、コロナの影響ですが、去年の今ごろは確かに給食がストップしたり、外食産業が休業したりで牛乳の出荷は一時的に落ち込んだようですが、8月あたりから学校の夏休みが短縮されたり、〝巣ごもり需要〟などが追い風になって出荷は回復傾向にあるようです。