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Let´s know 脳!/頭痛薬による頭痛

2020年9月11日
 頭痛の種類として「片頭痛」や「緊張型頭痛」は比較的知られていますが、これらに続いて3番目に多い頭痛はご存知でしょうか?

薬の飲みすぎで頭痛に

 その頭痛は「薬剤の使用過多による頭痛」と呼ばれるものです。文字通り、もともと片頭痛や緊張型頭痛などの頭痛持ちの人が、鎮痛剤の飲み過ぎにより、かえって毎日頭痛が起こるようになった状態です。
 最新の研究によるとこの頭痛の患者さんは全世界で何と約6000万人もいると推定されており、当院の頭痛外来を受診される5人に1人は実にこの頭痛です。

Let´s know 脳!/頭痛薬による頭痛

働き盛りに多く

 この頭痛の特徴としては①働き盛りの20~40歳代が多い②女性、もともと片頭痛持ちの人が多い③ドラッグストアで市販の鎮痛薬を購入し、自己管理をしている場合が多い④安い鎮痛剤が効かなくなり、「〇〇○プレミアム」などの高い鎮痛剤を利用しているケースが多い――などが指摘されています。
  
適切な治療法も

 この頭痛の治療法として今年、デンマークで複数の治療法を比較した結果が報告されました。
 それによれば最良の結果は、まず原因となる薬剤の使用をやめ、それによって頭痛が生じるのを防ぐ予防薬を使用するというものでした。
 この2つを組み合わせることにより、毎日のように起こっていた頭痛が減ると報告しています。

早めに受診を

 目に見えない頭痛は周囲に理解されにくく、そのツラさも痛みとともに患者さんを苦しめる厄介な“病気”です。特にこの薬物の使用過多による頭痛は難治性で、働き盛りの男性や子育て真っ最中の女性を悩ませているのが実情です。
 QOL(生活の質)を高め、快適な毎日を送るためにも、悩んでいる人は早めに専門医を受診しましょう。


Let´s know 脳!/頭痛薬による頭痛
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TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。