あなたの目 健康ですか?/(149)近視は進むの?
2020年9月11日
今年はコロナ禍の影響で学校健診の時期がズレ込んだようです。このためお子さんの視力検査の結果が分からず、やきもきされている親御さんもいらっしゃるでしょう
放置すれば失明も
今や高校生の60%以上は近視のため、眼鏡かコンタクトで矯正しているのが現状です。
眼鏡やコンタクトを使用することで近視が進行するということはありませんが、近視の進行を放置していると緑内障や、強度近視による黄斑変性のリスクが高まってしまい、最悪の場合は「失明」という事態にも立ち至ってしまいます。

要は進行させないこと
要は近視を進行させないことです。では、近視を進行させる要因は何でしょうか?
近視を進行させる要因には遺伝的な因子と環境的な因子があります。遺伝的な因子は、両親のうちどちらかが強い近視の場合、近視が進みやすいということが証明されています。この因子は変えられません。
距離を保つことが大事
大切な因子は環境的な因子です。1番影響するのが読書距離とその時間とされています。近づいて長時間、本を読んでいると近視の進行が早くなります。
もっとも本離れが指摘されている昨今、読書よりもスマートフォンやゲームが多いかもしれませんが、そのメカニズムは同様です。
適正なディスタンスを
環境的な因子を取り除くには、本やスマホとは30センチの距離を置くことを心がけ、かつ接する時間は連続30分以内にすることです。
眼鏡やコンタクトを使用することで近視は進行しないと述べましたが、長時間近くを見ていると近視は進行してしまうことをお忘れなく。


金井たかはし眼科 院長
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。