真理子先生の女性のミカタ/ブライダルチェック(上)
2020年8月14日
やまコミ読者の皆様は「ブライダルチェック」という用語をご存知でしょうか?――。
ご結婚が決まったら
ブライダルチェックとは、結婚前に一般的な健康診断に加え、性感染症や不妊のリスクを調べる検査のことです。妊娠や出産に影響するような状態や病気が隠れていないかをチェックすることが主要な目的です。
「コロナ禍で結婚式が延期になって…」という方など、むしろこの時節をチャンスととらえ、ご自分の身体を見直してみてはいかがでしょう。
人生の節目にも
もちろん結婚前に限らず、「成人式を迎えたら」「社会人になったら」というように、人生の節目の時に受診されるのもお勧めです。
早め早めであれば、もしもの場合も慌てずにすみ、かからなくてもいい病気も防げるチャンスになるはずです。不妊リスクがあっても、早期治療につとめれば妊娠の可能性は高まります。
認知度はいまひとつ
ブライダルチェックは早期発見・早期治療に有効な手段ですが、晩婚化が進む都市部では受診者も増えてきてはいるものの、全国的な知名度はいまひとつです。
結婚情報誌を出版するリクルートマーケーティングパートナーズが女性187人を対象に実施したアンケートでは、認知度は59%、実際に受診した人は24%にとどまっているそうです。
男性にもお勧め
ブライダルチェックを受診する人の大半は女性ですが、対象は必ずしも女性に限りません。不妊症の約半数が男性に起因することが知られており、男性専門のブライダルチェックに取り組む医療機関も増えています。
パートナーを思いやる優しい気持ちをお持ちの男性なら、精子検査や性感染症検診をお考えになってください。
◆
具体的な検査については次号でご紹介します。


真理子レディースクリニック 院長
伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。