Let´s know 脳!/夏の頭痛
脱水による頭痛
夏に怖いのが脱水症。重度になると生命にもかかわってきますが、よく頭痛を伴うのは中・軽度の場合です。
この場合の注意点は頭痛薬の飲み方。市販の頭痛薬には血圧を下げる作用があり、脱水症状による頭痛時に飲むと血圧がさらに下がってしまう危険性があります。
ですので、飲む際は十分に水分を補給する必要があります。特に今年はコロナ対策で、マスクを着用する機会も多く体に熱がこもりやすくなると思われます。

冷え過ぎによる頭痛
体が冷えると血流が悪くなり、肩周りや首のこりが助長され「緊張型頭痛」が引き起こされます。就寝時のエアコンは28度前後に設定し、身体がだるくならないよう心がけましょう。
気温差による頭痛
涼しい室内から高温の屋外に出ると、気温差により「片頭痛」が起こりやすくなります。プールや海からの帰り道なども要注意です。
室内から屋外に出る直前、エアコンの設定温度を少し上げて気温差をあらかじめ調整するなどの対策が有効です。また屋内では重ね着をするなどひと工夫を。
強い日差しによる頭痛
夏の強い日差しを受けると、脳にある頭痛を起こすセンサーが興奮してしまい「片頭痛」を引き起こすことがあります。
予防法としては日差しを避けるため帽子や日傘、サングラスの使用がおすすめです。頭痛が起きてしまった時は、首の横を冷やしながら暗くて静かな部屋で安静に休みましょう。
夏を乗り切ろう!
ご自分の頭痛のタイプを知り、暑い山形の夏を乗り切りましょう。


TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
●(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。