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医学のうんちく/セクハラ(下)

2020年7月10日
 昨年、改正男女雇用機会均等法が施行され、職場でのセクハラ防止が強化されましたが、罰則規則が明確でないこと、一人ひとりの意識の低さなどによってセクハラは起きやすくなっています。

大企業ほど防止対策

 2018年の厚生労働省による調査報告では、セクハラの防止対策に取り組んでいる企業は65.4%で、企業規模が大きいほど高い傾向がありました。
 取り組み内容としては、「就業規則、労働協約などの書面でセクハラについての方針を明確化し、周知した」が65.1%と最も多く、「相談・苦情対応窓口の設置」が39.4%でした。

医学のうんちく/セクハラ(下)

会社には相談できず

 同調査によればセクハラ被害を受けた者がとった対応としては、「特に何もしない」(63.4%)が最も多く、「同僚に相談」(14.4%)、「上司に相談」(10.4%)が続きます。
 一方で「会社の相談窓口を利用」は3.1%にとどまり、企業側の対策があまり機能していない実態を浮き彫りにしています。

男女格差の是正がカギ

 男女格差の大きさとセクハラの多さは裏表の関係にあります。世界経済フォーラムが17年に公表した男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」で日本は144カ国中なんと114位!世界の中で圧倒的な男性社会とみなされています。
 セクハラは絶対的な権力関係の中で生じやすいことから、権力のある地位に就く女性が増え、男女の経済格差がなくなれば状況は少し改善されるかもしれませんが、未だ先のことのようです。

相手の人格を尊重して

 女性がセクハラと感じるかどうかは相手によって左右され、境界線があいまいな面もあります。それでもセクハラの加害者にならないように日ごろから相手の人格を尊重し、態度や言動に注意を払うことが大切です。


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山形徳洲会病院長
笹川 五十次
(ささがわ・いそじ)1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。