女性の美と健康/マスクと熱中症
気温や湿度が高まると
確かに飛沫感染を防止するためにマスクは有効で、マスクの着用は広く浸透してきました。していない人を怒ったり、着用を強要する“マスク警察”に至っては明らかに問題ですが…。
一方でマスクの着用で心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素や体感温度が上昇し、体に負担がかかるとも指摘されています。
そうです、気温や湿度が高まるこれからの季節、マスクを着用することで熱中症のリスクも高まるのです。

学会も提言を発表
こうした観点から日本救急医学会など4学会は6月1日、コロナへの感染を避けつつ、熱中症を予防するための注意点をまとめ、提言として発表しました。
その中で、マスクを適宜はずして休憩すること、マスクをしていると口の中の渇きを感じにくくなるため、こまめな水分補給がいっそう重要になるとしています。
あの小泉大臣も
何かと話題の小泉進次郎環境大臣も日の記者会見で、「(密閉、密集、密接)の3密が回避されている状況では、適宜マスクをとることを忘れないでほしい」と語っています。
はずす勇気も必要
実際、物流業界などの間では配達員の熱中症を防ぐために、業務中でも配達員が独自の判断でマスクをはずす取り組みが始まっているとか。
こうしたコロナ対策と熱中症対策との両立を模索する動きが広がっていくことでしょう。これからはマスクをはずす勇気も必要ですね。


セントラルクリニック院長
村山 一彦
●(むらやま・かずひこ)山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。