サトヤが購入断念 双日、売却先探しに奔走/霞城セントラルの 一部所有権
2020年3月13日
JR山形駅西口の官民複合ビル「霞城セントラル」(写真)を巡り、ビル全体の3分の1を区分所有する山形新都心開発(山形市)が売却を予定していた米沢市の不動産業「サトヤ」が、3日に購入を断念したことが分かった。25億円前後の購入資金の調達が困難になったためで、3月末までの売却を目指していた新都心開発と親会社の総合商社・双日(東京)は対応に追われている。

サトヤが購入を断念したのは、七十七銀行(仙台市)など協調融資を申し出ていた銀行団の足並みが乱れ、3日にその旨を告げられたことが理由という。
同ビルは県、市、新都心開発が3分の1ずつを区分所有しており、所有権を売却する際は互いの同意が必要。新都心開発は双日の意向を受け、2月中旬からサトヤへの売却を県と市に打診していた。
突然のサトヤの購入断念に新都心開発、双日は困惑気味。双日らはあくまで早期の売却を目指す方針とみられ、代わりの売却先探しに奔走中。
一方で県や市は短兵急に売却に走る双日らに不快感を示しており、今後の行方に注目が集まっている。