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内科あれこれ/不飽和脂肪酸

2020年1月24日
 不飽和脂肪酸は心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳梗塞(のうこうそく)につながる動脈硬化の予防や、最近では認知症予防にも効果があるといわれています。

細胞を軟らかく滑らかに

 そもそも脂肪酸とは細胞膜を構成する主要な物質です。脂肪酸はその構造により、骨格となる炭素がすべて結合されている飽和脂肪酸と、炭素の結合が不十分な不飽和脂肪酸に大別されます。
 分かりやすく表現すれば、前者は「窮屈で動きにくい状態」、後者は「自由で動きやすい状態」で、この動きやすさこそ細胞をより軟らかく滑らかにする不飽和脂肪酸の働きにつながっているとされます。

内科あれこれ/不飽和脂肪酸

働きのメカニズム

 例えば、血液の主成分である赤血球も一つひとつが細胞ですから、赤血球中に不飽和脂肪酸が増えれば赤血球は柔軟に形を変えられるようになります。そのことにより末梢血管への血流が高まるだけでなく、血栓症の予防にも役立つと考えられています。

「ω(オメガ)3」

 不飽和脂肪酸にもいくつかの種類があります。動脈硬化や認知症予防に効果があるとされるのは「ω(オメガ)3」と呼ばれるタイプです。
 具体的にはシソ油やエゴマ油に含まれるαリノレン酸、イワシやアジ、サバ、サンマなどの青魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などです。

青魚を食べましょう

 確かにサバなどの青魚を多く食べている人に心筋梗塞などの動脈硬化が少ないことは事実です。サプリメントで病気が減るかどうかについてはまだはっきりとしたデータは出ていません。
 まずは魚を増やして肉を減らすなど、食生活の改善から始めることをお勧めします。


内科あれこれ/不飽和脂肪酸
きくち
きくち内科医院 院長
菊地 義文
(きくち・よしふみ)1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。