徹底して山形に密着したフリーペーパー

タカミヤグループ 社長 岡崎 彌門さん

2020年1月10日
岡崎 彌門(おがざき・やもん) 1988年(昭和63年)、蔵王温泉で創業300年を超える老舗旅館「高見屋」のオーナー家長男として生まれる。蔵王2中から玉川学園高等部(東京都町田市)に進み、玉川大学経営学部観光経営学科を卒業後、大手旅行代理店JTBの関連会社へ。2016年に帰郷して高見屋入社、17年副社長、18年7月から社長。高見屋は県外を含め積極的なM&A(合併・買収)を展開しており、現在の旅館数は14、物販・飲食施設は2を数える。31歳。
タカミヤグループ 社長 岡崎 彌門さん

旅館業の基本を忘れず
  地域発展に貢献していきたい

――あの高見屋グループの総帥が31歳とは!

30歳で社長就任

 「1月19日生まれなので間もなく32歳です」
――経歴から拝察するに家業を継ぐのは宿命だと。
 「いわゆる〝おじいちゃん子〟で、祖父から物心ついた時から継ぐよう言われてました。最初は嫌でしたけど(苦笑)」
 「社長就任は2年前、30歳の時。会長に退く父(彌平治氏)や3歳下の弟(博門氏)も経営に加わって支えてくれるというので、自分なりに何とかやっていこうと」
――この10数年でグループ旅館が一挙に増えて。

親子で侃々諤々(かんかんがくがく)

 「主導したのは父で、性格が元来イケイケ系なんでしょうね(笑)。売上増につなげる以外に、蔵王温泉の保守的な老舗というイメージを払しょくし、新しいことに挑戦する姿勢を打ち出そうとしたんだと思います」
 「もちろん規模拡大で仕入れの条件は良くなるし、一方が落ち込んでも他方でカバーできるというリスク分散も図れる。一連のM&Aで得たメリットは大きいです」
 「ただ、そうしたメリットを踏まえたうえで、足元をしっかり固めるのも必要だと思う。足元とはもちろんグループの発祥の地、蔵王温泉です」
――堅実派なんだ。
 「だから親子げんかはしょっちゅう(苦笑)。ただお互いの意見は尊重し、最後は去年盛り上がったラグビーで言うところのノーサイド(敵味方なし)ですけどね」
――旅館は特に従業員の確保が大変でしょ?

必要な働き方改革

 「働き方改革を進めるしかないですね。旅館業は古い業態だけに旧態依然とした風土が残っていて、これをどう変えていくかが課題です」
 「去年から本格的に取り組んでいるのが休館。従来は1組でもお客様がいれば営業していましたが、これからの時代は割り切って考えないと。先月も4日間連続の休館日を設けました」
――ボクやお父さんの世代は、休むことに抵抗感や恐怖心があるんだよなあ。
 「もちろん最優先するのはお客様ですが、従業員のワークライフバランス(仕事と生活の調和)も大切です。ボクは〝ゆとり世代〟ではなく、東京時代はそれこそ休みなしでしたが、経営者になったら従業員や会社全体のことを考えないと」
――勉強になるなあ。

「四方よし」の精神で

 「心がけているのは近江商人の心得の『三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)』に〝地域よし〟を加えた『四方よし』。旅館業の質を高めることで地域の魅力を発信し、地域活性化に貢献していきたいです」
――あっぱれ!