真理子先生の女性のミカタ/禁煙のススメ
2020年1月10日
女性が喫煙を続けていると、男性と同様に寿命が短くなることが心配なことに加え、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することが懸念されます。
喫煙で月経トラブルも
エストロゲンの分泌が減ると思春期からの月経トラブルや、妊娠や出産などの際の体調不良の原因にもなります。
また月経が終了する閉経が数年早まるだけでなく、その前後に生じるいわゆる更年期障害の症状が強くなるという指摘もあります。ご存知のように更年期障害には個人差があり、中には全く気にならない方さえいるというのに。

骨粗しょう症も
エストロゲンが減るもう一つの問題は、骨が弱くなって骨折しやすくなる「骨粗しょう症」になりやすいことです。
エストロゲンは骨を丈夫に保つ働きをします。骨量は20代をピークに誰しも減少します。エストロゲンが少なくなりがちな喫煙者は減少ペースが速まることになります。
ストレスの原因
なぜタバコを吸い続けるかを喫煙者に聞くと「気分がスッキリする」「ストレスが解消する」「リラックスできる」といった答えが返ってきます。
ただ、タバコの成分のニコチンが切れることで喫煙者にはストレスが生じるわけで、この種のストレス自体、タバコを吸わなければ最初から生じることはありません。
新年を機に禁煙を!
繰り返しになりますが、タバコは百害あって一利なし。1日に数本しか吸わない方は「ニコチン依存性」というより習慣化しているだけの場合がほとんどで、自力でやめられるものです。
新年を迎えましたが、これを機に禁煙に踏み切ってはいかがでしょう。


院長
伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
伊藤真理子
●(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。