徹底して山形に密着したフリーペーパー

《おしえて!編集長》 「山形の滝」って?

2008年8月8日
 連日、暑い夏が続きますよね。でも去年、1933年(昭和8年)に山形市で記録した「40.8度」の日本最高気温が埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市の「40.9度」に抜かれたのは悔しい思い出。山形の日本一って少ないのに〜。それで山形の日本一を調べてみて発見したのが「滝の多さ日本一」。納涼にも持って来いの山形の滝の話、教えて編集長。
《おしえて!編集長》 「山形の滝」って?
去年は悔しい思いをしました。

 ヘンだよ、山形県民

 「だからさあ、山形県民のそのリアクション、おかしいって。地元の新聞やテレビも記録を破られた悔しさを全面に出してたけど、どう考えてたって日本最高気温なんて名誉な記録じゃないんだから」

暮らしにくい山形?

 「冬は雪が多くて寒い、夏は暑いじゃあ、山形を知らない人にとってのイメージは最悪になっちゃう。暮らしにくいっていうイメージが一人歩きして定着して、企業進出とかIターンにも影響しかねないと思うよ、マジメな話」
 「ほかに日本一が少ないからっていうけど、ちゃんと探していけば県外に誇れるものは山形にいっぱいあると思うんだけどね」

それで調べてみたんですけど、滝の多さ日本一!これって自慢してもいいんですよね。
《おしえて!編集長》 「山形の滝」って?

滝の数 全国のざっと1割
  
 「いいと思いますよ。都会のヤツらは『滝』って聞いただけで癒(いや)される気分になるし、ホントかどうかは知らないけど、滝の周囲は体や脳にいいとされるマイナスイオンやアルファ波がいっぱいだっていうし」
 「落差5メートル以上の山形の滝は230カ所で、これは全国2488カ所の約1割を占めて文句なしの日本一。これらの滝は最終的には山形の母なる川、最上川に注がれ、日本海の大海原へと押し出されていく。おっ、俺、何か文学的になってきた(苦笑)」
 
そして最上川に注ぐ

 「このあたりをもっとPRしていけば最上川の世界遺産登録も夢じゃなくなるんじゃないかな。日本最高気温を自慢してたのなんて、はたから見てれば滑稽(こっけい)でしかなくて、怒られるだろうけどアホじゃないかと思ってた(苦笑)」

山形の滝といえば、最も知られているのは戸沢村の「白糸の滝」でしょうか。

芭蕉も詠んだ「白糸の滝」

 「そうだろうね。白糸の滝は落差120メートルの段瀑で、県内では鶴岡市(旧朝日村)の『七ツ滝』、米沢市の『滑川大滝』とともに『日本の滝百選』に選ばれてる」
 「白糸の滝は最上峡の舟下りで間近に見ることができるのが魅力。松尾芭蕉が『奥の細道』で『白糸の滝は青葉のひまひまに落ちて 仙人堂 岸に臨みて立つ』と記してるけど、芭蕉と弟子の曾良が雨で増水した最上峡を下ったのが夏のこの時期。芭蕉気分で白糸の滝を楽しむのは夏なんだろうね」

白糸の滝、凄いんですね。
《おしえて!編集長》 「山形の滝」って?

でも知名度イマイチ

 「そうなんだけど、例によってモドカシイのが全国的に知られていないこと。『白糸の滝』っていうのは、落下する水が幾筋の白糸や絹糸を垂らしたような滝に付けられる一般名称で、全国に『白糸の滝』はいっぱいあるんだ」
 「東京の人間がまずイメージするのが静岡県富士宮市と長野県軽井沢町の『白糸の滝』。でも富士宮市のは『日本の滝百選』に選ばれてるけど落差は20メートル。軽井沢町のなんて百選でもなきゃ、落差も3メートルだぜ」

もっとアピールしましょ

 「東京に近いってだけで知られてるけど、個人的にはスケールも文化的意味合いも戸沢村とはラベル(レベル)が違うと思うけどなあ」
 「自戒も含めて言うと東京はもっと地方を知るべきだし、それ以上に地方はもっとアピールしていく必要があると思うけど。最高気温みたいなアホなアピールじゃなくて」

そんなに興奮しなくても…。あと「七ツ滝」と「滑川大滝」なんですけど。
《おしえて!編集長》 「山形の滝」って?

分岐瀑と直瀑の「七ツ滝」

 「鶴岡市と合併した朝日村で多層民家と豪雪で知られる田麦俣にあるのが『七ツ滝』。昔は湯殿山に赴く修験者がこの滝に打たれて身を清めたという。滝は上下2段に分れ、上段は幾筋にもなって流れる分岐瀑、下段は太い一本の流れになって滝つぼに落下する直瀑という珍しい形状だ」

マニア好みの「滑川大滝」

 「個人的には『滑川大滝』、好きだね。吾妻連峰の山懐にある秘湯の滑川温泉から登山道を登っていくと、眼前に現れた巨大な滝に思わず息をのんでしまう」
 「俺の知ってる『滝マニア』が東京にいて、全国の滝を巡ってんだけど、『これこそがオレが探し求めていた滝』とか言って興奮してた」

山形の滝、もっと全国に発信するべきですね。