内科あれこれ/塩分摂取量
2019年10月25日
健康のためには減塩が必要であることは皆さんもご存知のはず。それでは塩分はどのくらいなら摂取してもいいのでしょうか。
必要量は2~3グラム
もちろん塩分は体にとってなくてはならない存在ですが、1日の必要量はせいぜい2~3グラム。これに対して全国平均では男性が約10グラム、女性が約9グラムを摂取しているようです。
特に県内の場合は男性11.0グラム・女性9.8グラムと全国平均と比べても高めなのが気にかかります。

学会推奨は6グラム未満
摂取してもいい目安として世界保健機構(WH0)が推奨しているのは1日5グラム。厚生労働省では当面の目標として男性8グラム未満、女性7グラム未満を目指そうとしています。日本高血圧学会では男女とも6グラム未満を推奨しています。
ラーメンは6グラム!
どの食べ物がどれぐらい塩分を含んでいるかと言いますと、みそ汁1杯で2グラム、たくあん1切れで0.5グラム、ラーメン1杯は6グラム以上!ですので「味噌汁は1日1杯、漬物は2切れまで、ラーメンのスープは飲まない」などが提唱されています。
クレアチニンで把握を
とは言え、実際に自分がどれだけ塩分をとっているかはなかなか把握できないもの。そこで考え出されたのが、尿に含まれる「クレアチニン」という物質に注目し、尿の塩分とクレアチニンの濃度比などから1日の塩分摂取量を割り出していく検査方法です。
興味がおありの方はかかりつけの医療機関に相談を。自分の塩分摂取量が分かれば目標とする減塩のイメージも湧いてくるかもしれませんよ。


きくち内科医院 院長
菊地 義文
●(きくち・よしふみ)1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。
菊地 義文
●(きくち・よしふみ)1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。