徹底して山形に密着したフリーペーパー

夜空の芸術作品を鑑賞 / 「花火大会」へでかけよう

2007年6月22日
 いよいよ夏本番。夏の風物詩「花火」は日本を代表する伝統文化。先人たちの努力に感謝しながら、さあ今年はどこの花火にでかけますか?
夜空の芸術作品を鑑賞 / 「花火大会」へでかけよう
米沢城で日本最古の花火

 一説によれば、日本最古の花火が打ち上げられたのが山形だとか。「伊達家治家記録」には1589年(天正17年)、伊達政宗が米沢城で花火を鑑賞した記述があり、これが花火の第一号というのです。
 花火の元となる火薬は唐の時代の中国で発明されたいうのが定説です。米沢城の花火も中国人が打ち上げたもので、当時は筒から淡いオレンジ色の火の粉が吹き出す程度だったと思われます。
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日本の花火は最高傑作!

 日本に火薬が伝来した16世紀以降、日本の花火は世界が賞賛する文化として昇華していきます。単色で直線的なものが多い外国の花火に対して、色を変化させながらまん丸に開花する精巧な花火は、日本の花火師たちが研究を重ねた末の最高傑作です。
 花火の製造は火薬と色を出すための薬品などをまぜた「星」づくりが基本。この星を段ボールで作った半球にビッシリ詰め合わせ、真ん中に火薬を置きます(玉込め)。
 次にこの半球二つを合体させたら、上から紙を幾重にも貼って(玉張り)丈夫な花火玉が完成。いずれの作業も熟練した「技」と経験にもとづく「勘」が必要です。
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日本で一番大きい花火は?

 花火玉の大きさの単位は伝統的に尺貫法の「寸」(=3・3センチ)が基準。直径が三寸(=約9センチ)の花火玉は3号玉、一尺(十寸=約30センチ)は10号玉と呼ばれています。
 日本一大きい花火を打ち上げるのは、新潟県小千谷市の「片貝まつり浅原神社奉納大煙火」。ギネスブックにも載った四尺玉が、毎年9月9日・10日、2夜連続で打ちあがります。
 規模的に一番大きい大会といえば、大阪府富田林市で開催される「教祖祭PL花火芸術」。宗教団体主催とあって全国ランキングにあまり登場しませんが、文字通り夜空を焦がす空前の規模です。
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花火大会の種類

 そもそも花火大会には全国の花火師による「競技会形式」と、お祭りの一環として行われる「イベント形式」の2種類があります。
 前者は花火師が腕によりをかけた新作花火を打ち上げるため、技術・芸術性が高い作品を鑑賞できるのがポイント。日本煙火協会が主催する秋田県大仙市(大曲)の「全国花火競技大会」や茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」がこれにあたります。
 後者は大会主催者がスポンサーを募って実行します。バラエティーに富んだ花火の競演がみどころで、山形の花火大会はこれに該当します。

大会運営費は億単位!

 花火を主催するのは多くが実行委員会。事務局は市町村や商工会議所が多く、山形市や鶴岡市では青年会議所が運営しています。
 主催するのには花火玉代のほか安全対策のための誘導員の配置や防護策の設置など、さまざまな費用が加わります。ちなみに「山形大花火大会」の運営経費は6500万円、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」で約2億円が必要だそうです。
 それだけに各大会ともスポンサー集めには一苦労しているとか。最近では個人単位で少額で協賛できるシステムを設けている主催団体も目立っています。
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見逃せない花火大会の数々

 先々号で募った「行ってみたい花火大会」の調査結果によると、県内では地元の山形のほか、大石田や赤川、酒田などが票をのばしました。
 また「日本三大花火」と称される大曲と長岡が山形から近い分、高い人気を集めました。いずれの大会も、周辺の宿泊施設は1年前から予約で埋まってしまう人気ぶり。今からならツアーの利用がお薦めです。