やまがた秋の風物詩 芋煮会シーズン到来!
2019年9月13日
山形の秋といえば何と言っても芋煮会。休日ともなると、学校や職場、友人たちと河原のあちこちで鍋を囲んで盛り上がります。そこで毎年恒例、山形の芋煮にまつわるエトセトラ。

ルーツは?
諸説ありますが、もっとも有力なのが江戸時代、最上川舟運の船頭たちが終点の中山町で始めたという説。もちろん当時は牛肉ではなく、自ら運んできた棒ダラと付近で採れたサトイモを煮込んで食べたとされます。
農家で広がる
今と違って冷蔵・冷凍技術が進んでいなかった時代、腐りやすいサトイモは収穫したらすぐに食べきる必要がありました。
また稲刈りも終わり時間的な余裕ができると、大勢が集まってコミュニケーションを図る狙いから農家の間で芋煮会が広まっていったようです。
海外でも開催
芋煮会は海外でも。ドイツのデュッセルドルフのライン川岸辺では毎年9月に欧州最大の芋煮会を開催しており、現地の山形の企業も協賛しているとか。
オランダの首都アムステルダムでも毎年4月にお花見を兼ねた芋煮会が開催されているほか、フランス、ベルギーなどでも。いずれの芋煮も山形内陸部仕様の「牛肉・しょう油味」ベースのようです。
所変われば
県内陸部と違い、庄内地方や宮城県、福島県では「豚肉・味噌味」、福島でも会津地方は豚汁風の「豚・しょう油味」。秋田県では「鶏・しょう油」、岩手県の三陸沿岸ではジャガイモに豊富な魚介類が入ったしょう油味。まさに所変われば。


「日本一の芋煮会フェスティバル」で25年使用された「2代目鍋太郎」が、山形市山寺の立谷川河川公園に移設された。延べ80万食を提供し続けた功労者だが、老朽化のため昨年現役を引退、今後は山寺で観光客を迎えるという新たな役割を担う。