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真理子先生の女性のミカタ/尿道カルンケル

2019年9月13日
 更年期を過ぎた方で、「下着に血がついていた」「排尿後にティッシュで拭いたら真っ赤だった」と来院される方がいらっしゃいます。

尿道口が腫れて

 そんな場合、子宮がんや頸管(けいかん)のポリープなど深刻な病気の可能性もありますが、中年以降の女性の尿道にできる良性腫瘍(しゅよう)である「尿道カルンケル」というケースもあります。
 尿の出口である尿道口の周辺が真っ赤に腫(は)れ、柔らかく出血しやすくなるのが尿道カルンケルです。尿そのものに血が混じる血尿にはならず、痛みより違和感やムズムズ感に加え、腫瘍が大きくなれば尿が出づらくなることがあります。

真理子先生の女性のミカタ/尿道カルンケル

手術が必要な場合も

 尿道カルンケルの治療ですが、出血が子宮や膣(ちつ)などからでないことを確認したうえ、下着と擦(す)れないように尿道口に軟膏を塗り、炎症を抑えるための飲み薬を処方します。感染が疑わしい場合は抗生物質を投与することもあります。
 これらの治療で腫れは引きますが、再燃する恐れもあります。 繰り返したり、出血が止まらない、尿が出にくい、腫れが大きいといった場合などは切除や焼灼(しょうしゃく)といった手術が必要なこともあります。

似た症状の「尿道脱」

 尿道カルンケルに似た症状として、尿道内側の粘膜が外側にめくれて赤く飛び出す「尿道脱」があります。やはり出血で来院される方がいらっしゃいますが、症状が深刻でなければ経過観察で様子を見ます。

婦人科に相談を

 とはいえ出血ががんのサインになっている可能性も。無用の不安を取り除くためにも、早期発見につなげるためにも、症状があれば婦人科を受診しましょう。


真理子先生の女性のミカタ/尿道カルンケル
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院長
伊藤真理子
(いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。