あなたの目 健康ですか?/(136)子どもの目のトラブル
2019年8月9日
夏休みは子どもたちにとって楽しい時期ですが、目のトラブルも起きがちです。
細菌が入りやすく
最も多いトラブルは感染症です。汗が目に入ったり、目の周りをこすったりすると細菌が目に入って結膜炎や麦粒腫(ばくりゅうしゅ)(ものもらい)などにかかり、目が赤くなったり瞼(まぶた)が腫(は)れたりします。予防法はこまめに汗を拭くこと、不衛生な手で目をこすらないことです。
それでも充血、腫れ、痛みのいずれかの症状がみられる場合は早めに眼科を受診しましょう。

洗眼のやり過ぎはNG
プールの後の洗眼にも注意が必要です。われわれの世代は洗眼というと瞼を指で大きく広げながら水道水で洗わされたものですが、こんなやり方は現在ではNGです。
長時間念入りにやり過ぎると水道水に含まれる塩素で目の表面の細胞が傷ついたり、目の表面のムチンが減少してバリアー機能が破壊されてしまうからです。
洗眼は5秒から10秒の短時間なら目の表面についた細菌などを洗い流すために有効です。それでも心配な場合は防腐剤の入っていない点眼液などを使いましょう。
紫外線にもご用心
夏の紫外線は肌だけでなく目にも影響を及ぼします。屋外で運動していると目が赤くなることがありますが、それは紫外線の影響で目が充血しているのです。
紫外線を長時間浴びていると黒目の鼻側に膜のようなものが入ってくる翼状片(よくじょうへん)や、白内障の進行の原因にもなりかねません。予防のためには帽子やサングラスの使用や、なるべく日陰に入ったりと対策が必要です。
快適な夏休みを
夏の目のトラブルに注意して快適な夏休みを過ごしましょう。


院長
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。