徹底して山形に密着したフリーペーパー

シベール 社長 小田切 一哉さん

2019年6月14日
小田切 一哉(おたぎり・かずや) 1981年(昭和56年)、リネンサプライ業を手がけるアダストサービス(AS、山梨県昭和町)の創業社長・小田切兼一氏の次男として甲府市で生まれる。2004年に山梨学院大学を卒業後、ASの香港現地法人「キングキーン・インターナショナル」入社。07年のASフーズ設立時に帰国、常務就任、10年から社長。4月3日、事業譲渡を受けたシベールの社長に。趣味は「仕事」。37歳。
シベール 社長 小田切 一哉さん

山形で生まれ育ったシベール、
 その伝統を継承するのが使命です

――そもそもASフーズってどんな会社なんですか?

創業12年目のASフーズ

 「リネンサプライ業の会社が母体で、シベールと同様、民事再生法を申請した菓子メーカーのスポンサーになり、受け皿会社として発足させたのがASフーズです。初代の社長は名義上、父親でしたが、実質的には当時25歳のボクが仕切ることに。12年前のことです」
 「その後、小規模ながら約10件のM&A(合併・買収)を重ね、現在はゼリーや和菓子などの製造で年商21億円、従業員数120人。昨年12月には地域経済を支える存在として国が認定する『地域未来けん引企業』にも選ばれました」
――どうしてシベールの再建を手がけようと。

ファンだったシベール

 「ボク自身がシベールのラスクのファンでしたから(笑)。何より会社の将来に〝のびしろ〟が感じられたし、ASフーズとの相乗効果も期待できると思いました」
 「ただ潜在能力はあるはずなのに、スポンサーに決まり、山形に日参して役員や従業員との面談を通して感じたのは、本来の力が発揮できていない組織になってるなと」
 「ズバリいえば、現場主義やお客様目線といったものとの乖離でしょうか。ある時期を境に小売業のあるべき姿を見失っていたような気がする」
――株式上場が境だったのかしら。
 「それは分かりませんが、経営者の熱意、熱量といったものが現場に伝わらない組織になっていたんでしょうね」

相乗効果を追求

――そのあたりはどうやって改善を?
 「まずは〝身の丈〟に合った組織づくりが急務です。現在はピーク時のままの体制になっていて、人員配置を見直さないと。全員が製造と販売に責任を持つという意識を植えつけたいですね」
 「シベールの課題は稼働率の低さにもありました。贈答用というシベールのブランドは維持しながら、ASフーズの販路を生かした定番ラスクを投入することで稼働率を上げ、コストダウンにつなげていくつもりです」
――将来の展望は。
 「当面、再上場は考えていません。シベールは山形に根づいている会社ですから、地元から応援され、愛される会社を目指していきたいですね」

やまコミ、愛読してます

――うちは山形でこんな新聞を出してまして。
 「毎回読んでます。週の半分は山形に来ていてホテルにも置いてありますから。特にASフーズに譲渡が決まった直後の4月12日号は出色で、ナイスでしたね(笑)」
――返り血も浴びてますけどね(苦笑)