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Let´s know 脳!/薬剤の使用過多による頭痛

2019年6月14日
 頭痛で多いのが「緊張型頭痛」、次いで「片頭痛」ですが、3番目に多い頭痛をご存知ですか?正解は「薬剤の使用過多による頭痛」です。

以前は「薬物乱用頭痛」

 この頭痛は以前は「薬物乱用頭痛」と呼ばれていましたが、〝覚せい剤などの違法薬物を連想させる〟〝患者の治療意欲をそぎかねない〟などの理由で学会でこのように変更になりました。
 文字通り、頭痛持ちの人が鎮痛剤の飲み過ぎにより、かえって毎日頭痛が起こるようになる状態で、頭痛で当院を受診された方の5人に1人はこの頭痛です。

Let´s know 脳!/薬剤の使用過多による頭痛

原因に気づかないことも

 この頭痛の特異な症状は①月に15日以上頭痛がある②朝起きた時から頭痛がする③締め付けられるような頭痛やズキズキする頭痛がおきる④以前に比べ薬が効かなくなってきた⑤頭痛への不安から薬が手放せない――などです。
 女性に多く、服用している薬が関係していると気づいていない人が多いのも特徴です。

市販薬に頼りすぎると

 頭痛を和らげるための鎮痛剤が新たな頭痛を招くというのは本末転倒ですが、残念ながら市販の頭痛薬の多くはカフェインや安定剤の成分が含まれているため、この頭痛になりやすいと指摘されています。
 市販の頭痛薬を月に10日以上、3カ月間にわたって服用している場合は要注意です。

医師と協力しましょう

 治療法はただ一つ、原因となっている薬剤の使用をやめることです。といってもそれは容易ではなく、やめるのを急ぎすぎると反動も生じます。
 大切なことは専門医に相談し、適切な指示を受けること。この頭痛は病気です。市販の頭痛薬に頼って自分で直そうとするのではなく、医師と一緒に頭痛から卒業する道を探しましょう。


Let´s know 脳!/薬剤の使用過多による頭痛
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TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。