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税金のABC/(110)配偶者居住権

2019年5月24日
 以前にもご紹介しましたが、「配偶者居住権」が2020年4月1日からスタートします。配偶者居住権とは、残された配偶者が生活資金を確保しつつ、住み慣れた家に住み続けられるようにするための制度です。

現行制度の問題点

 老夫婦2人、独立した子ども1人の家族がいるとします。現行制度では、評価額2000万円の家、預貯金3000万円を残して夫が死亡した場合、計5000万円の遺産の2分の1(2500万円)を妻と子が分け合うことになります。
 妻が今の家に住み続けるとすれば、家の評価額2000万円は“相続”することになり、預貯金は500万円しか受け取れません。これでは家には住み続けられても生活資金としては不安が残りますよね。

税金のABC/(110)配偶者居住権

「居住権」と「所有権」

 こうした事態を避けるために配偶者居住権が創設されました。先の例ですと、評価額2000万円の家の「居住権」を妻が、「所有権」を子が取得するという考え方です。妻が高齢であるほど評価額は低くなる仕組みで、その分、妻の取り分は大きくなります。
 妻の死亡時には居住権は消滅します。つまり所有権のみを取得した子は、母親の死亡時に居住権部分の価値を無償で取得することになります。

遺言書が大切です

 残された妻に居住権を確実に相続させるためには、遺言書を残す方法が有効です。遺言書がない場合、他の相続人から合意を得られなければ居住権を取得することはできません。


税金のABC/(110)配偶者居住権
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山形相続サポートセンター
(運営:税理士法人 あさひ会計)
税理士 菊地 克子