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医学のうんちく/男性ホルモンのお話(上)

2019年5月24日
 今回から3回にわたり、男性を男性たらしめる「男性ホルモン」についてお話しましょう。

心身を「男らしく」

 男性ホルモンの働きには、たくましい体の形成、生殖器官・精子の生成、精力増進、攻撃的性格の形成、論理的思考・決断力などの男性的思考の形成などがあります。
 つまり男性ホルモンが多い男性はしっかりとした骨格を有し、性欲は盛んで、強いリーダーシップを発揮します。

医学のうんちく/男性ホルモンのお話(上)

量には個人差

 男性ホルモンの量には個人差があり、多い人と少ない人とでは3倍近い開きがあります。一般に男性ホルモンが少ない男性は丸顔でふっくらした体型で、穏やかですが優柔不断、他人への興味が薄く、物へのこだわりが少ないとされます。

加齢とともに減少

 男性ホルモンの減少には加齢が大きく影響します。男性ホルモンは20歳代前半をピークとして10年ごとに平均9・2%ずつ減少していきます。
 さらに、会社や家庭でのストレスが男性ホルモンの減少を加速します。特に40歳代は、職場では中間管理職として部下と上司の板ばさみになり、家庭では子どもの受験や住宅ローンなどを抱え、仕事でも家庭でも気の休まる暇がありません。現代の40~50歳代は60歳代より男性ホルモンが下回っているという報告もあります。
 偏った食事や慢性的な運動不足などの生活習慣が原因とされる肥満は、さらなる男性ホルモンの減少の原因になります。

運動や食事が大切

 女性には閉経という明らかな現象があり、女性ホルモンの減少がある程度想像できますが、男性は加齢とともに穏やかに男性ホルモンが減少するため気付きにくいことが多いようです。
 男性ホルモンの減少を少しでも防ぐには、適度の運動、ストレスの緩和、バランスの良い食事が有効です。


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医学のうんちく/Y染色体のお話(中)
山形徳洲会病院長
笹川 五十次
プロフィール
(ささがわ・いそじ)1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。