真理子先生の女性のミカタ/カンジダ
2019年5月10日
季節の変わり目と新年度入りが重なり、この時期はストレスなどで自律神経が乱れがちに。すると免疫力も弱まり、カンジタが悪さをするようになります。
痒くてたまらない
カンジタはカビ(真菌)の仲間で、女性のデリケートな部分に棲(す)みついて「痒(かゆ)くてたまらない」といった症状を引き起こします。
膣の中でカンジタが増殖すると白くポロポロとしたおりものが出ます。こじれて長引くと、おりものが黄色や緑色にもなります。
カンジダは皮膚病ですので、一度感染すると全身どこに棲みついても不思議はありません。柔らかな皮膚や粘膜が特に危険で、乳首や乳輪のほか、口回りに発症することもあります。

抗生物質も原因に
この時期以外にも、風邪やインフルエンザ、胃腸炎や膀胱炎(ぼうこうえん)などの病み上がりや、妊娠中も御用心。身体が弱った上にさらに免疫力が弱まったりすると長引きます。
また免疫力が弱まったところに抗生物質を使うと感染しやすいというケースも多く報告されています。抗生物質を使用する際はあらかじめ塗り薬も合わせて使っておくようにしましょう。
掻くのはNG!
特にこじれやすいのが陰部。眠っている間に無意識に掻(か)き壊してしまいがちだからです。気を付けたいのは、とにかく掻かないこと。またシャワーやウォシュレットを直接強くあてたり、石鹸を直接塗ってゴシゴシ洗うのもNGです。
ストレスをなくして
最近はドラッグストアで抗真菌剤入りの泡ソープや塗り薬、膣錠も売られています。何より大切なのは免疫力を弱めないよう、ストレスを避け、睡眠や食事に気を配ることが大切です。


院長 伊藤真理子
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。