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りょうこく(山形市)自主廃業へ/業況低迷71年の歴史に幕

2019年4月26日
 学校給食や工場見学などで山形市民にはなじみの深いパン製造のりょうこく(山形市、佐藤正視社長)が5月末で業務を停止し、自主廃業することが分かった。売上高の減少や原材料費の高騰などで業況の回復は困難というのが理由。すでに全従業員は順次解雇済みで、今後は保有する不動産を売却し、金融機関への負債返済に充てて会社を清算、71年の歴史に幕を下ろす。
りょうこく(山形市)自主廃業へ/業況低迷71年の歴史に幕

 保有する不動産は宮町にある6553平方メートルの本社敷地で、約3分の2と3分の1を近く不動産会社2社に売却する予定。売却金額は非公表としているが、金融機関への負債を返済しても債務超過は免れる見通しという。不動産2社は取得する土地を宅地として分譲するとみられる。
 同社は1947年(昭和22年)、パンの製造・販売を目的に山形糧穀加工として創業、86年(61年)に現在の社名に変更した。パン事業から菓子事業や学校給食向けの米飯事業にも進出し、ピーク時の88年(63年)には年間17億円の売上高を計上した。
 だが平成に入るとパン・菓子事業は大手ナショナルブランドに押されるようになったほか、米飯事業も少子化に伴う生徒数の減少で需要の減退に歯止めがかからず、直近の売上高は2億円台まで落ち込んでいた。
 この間、人員削減や酒田工場の規模縮小などリストラに取り組んだが、原材料費の高騰などで業況の回復には至らず、今年2月末でパンと菓子事業から撤退、3月末には米飯事業からも撤退していた。