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Let´s know 脳!/ゲーム障害

2019年4月12日
 コカインの摂取で逮捕・起訴されたミュージシャン・俳優のピエール瀧被告の事件で薬物依存症の問題が取り沙汰されていますが、ゲーム依存症ともいえる「ゲーム障害」という〝病気”があるのをご存知ですか?

WHOも病気と認定

 ゲーム障害とはオンラインゲームなどにはまり、利用時間などを自分でコントロールできなくなって日常生活に支障をきたす病気です。世界保健機関(WHO)は昨年6月、「ギャンブル障害」と並んでゲーム障害を精神神経系の病気の一つに位置づけました。
 厚生労働省の調査では、「ネット依存」が疑われる人は成人で約421万人、中高生で約93万人いると推定されています。また、ネット依存の約90%がゲーム障害との報告もあります。

Let´s know 脳!/ゲーム障害

依存から抜け出せず

 私たちの行動は「理性」をつかさどる前頭前野(ぜんとうぜんや)と、「本能・感情」をつかさどる大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)によってコントロールされています。ゲーム障害になると前頭前野の働きが悪くなり、抑制が効かなくなるため依存状態から抜け出せなくなるとされています。
 特に未成年者では前頭前野の働きが十分に発達していないため、ゲーム障害が起こりやすいと考えられています。

日常生活に支障

 日常生活に支障をきたすゲーム障害になると、学校や仕事に遅刻したり、スマホを取り上げられると暴力をふるったりするケースが報告されています。

ゲームには利点も

 ただ、いちがいに「ゲームは悪い」と決めつけるのも乱暴のような気がします。最近の研究ではゲームは脳に悪影響を与えるだけでなく、ゲームをする子どもの方が処理能力や空間認知能力、社会性が高いという結果も報告されています。要はゲームと上手くつき合っていくことでしょう。


Let´s know 脳!/ゲーム障害
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TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
プロフィール
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。