真理子先生の女性のミカタ/緊急避妊(アフターピル)
2019年4月12日
今回は緊急避妊、別名アフターピルについてお話します。
心当たりがある人は
避妊とは文字通り望まない妊娠を避けることですが、性交時に「コンドームを使わなかった」「使ったけど破けてしまった」「外れてしまった」といった経験はありませんか?
膣外射精(性交渉を途中で止めて膣の外で射精すること)も決して避妊とは言えません。男の人の「大丈夫」という言葉ほどあてにならないものはありません。さらにレイプなどという事態も想定されます。

性交後唯一の避妊手段
そんな時に有効なのがアフターピルで、性交後に避妊できる唯一の手段です。やり方は簡単。性交渉の72時間以内に専用の薬剤を1錠飲むだけ。なるべく早い方が効果は高まります。
この薬剤には精子を動きにくくしたり、排卵を遅らせたりする作用があります。さらに卵管や子宮内膜の状態を変化させ、受精や着床を妨げ総合的に妊娠を防ぎます。
100%ではありません
ただ妊娠を100%防げるわけではありません。使用後、月経予定日に出血があっても必ず1度は妊娠検査で確認しましょう。
また、既に妊娠している可能性のある方、授乳中の方は服用後24時間は授乳を止めるなど服用には注意が必要です。
診断を受けたうえで
最も使われている薬剤のノルレボの場合、1錠1万5000円前後と高額なことがネックでしたが、最近では割安なジェネリック(後発医薬品)も登場しています。
購入する場合はネットを利用することなく、医療機関で診療を受けたうえで処方してもらうことを心がけましょう。それがきっかけで 病気が見つかったりすることもありますから。


院長 伊藤真理子
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。