あなたの目 健康ですか?/(130)花粉症の初期療法
2019年2月8日
間もなく花粉症のシーズンです。
花粉、今年は多目?
花粉の飛散量は前年の夏の天候が影響します。前年の夏が気温が高くて日照時間が長く、かつ雨が少なかった場合には花粉の元になる花芽が多く形成されます。
「毎日寒いので夏のことなど忘れてしまった」という人も多いと思われますが、前年の夏は花芽が多く形成される条件にドンピシャ。ということで今シーズンの山形での花粉飛散量は例年よりやや多いと予想されます。
日本気象協会も「全国的に例年より多い」と予測、飛散開始は南東北で3月上旬としています。

3つの花粉症対策
花粉症対策で有効なのが症状が出る前から治療を始める「初期療法」。花粉症対策にはこのほか症状が出てから治療する「導入療法」、症状が改善した状態を維持する「維持療法」がありますが、初期療法のメリットは花粉飛散期の症状を軽くし、症状発現の期間を短くできることです。
2週間前に点眼開始
具体的には花粉飛散予測日の2週前、または症状が少しでも現れた時点で点眼薬を使い始めます。点眼薬の主流は第二世代の抗ヒスタミン薬で、「アレジオン」「パタノール」などです。
コンタクトを使用している人は症状を早めに抑えることでコンタクトを休まずに過ごせるメリットが期待できます。
バレンタイン前後に
毎年お知らせしていますが、山形での初期療法開始の目安は2月14日のバレンタインデー前後ですのでお忘れなく。
雪が少ないと例年より早く症状が出る人も増えますので早めの対応を心がけましょう。何か心配事があればかかりつけの医師に相談して下さい。


プロフィール
● (たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。