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あなたの目 健康ですか?/(128)視野変化と緑内障

2018年12月14日
 緑内障についてはこれまでに何度か取り上げてきましたが、今回は緑内障の症状である「視野変化」についてお話ししたいと思います。

視野変化が生じると

 視野とは〝ひと目で見られる範囲〟〝視力が及ぶ範囲〟を指します。視野変化とは文字通り視野に異常が生じて通常の視野に変化があらわれる症状のことです。
 視野変化があらわれると具体的にどうなるのでしょうか?――。私たちの生活に欠かせない車を運転する場合を例にとりましょう。

あなたの目 健康ですか?/(128)視野変化と緑内障

車の運転は危険です

 最近の報告によれば、視野変化で上方に異常があらわれると、信号や一時停止などの標識を見落としやすい可能性が指摘されています。一方で下方に異常があらわれると急な飛び出しに対応できない可能性が高くなるとされ、いずれにせよ運転すること自体が危険になってしまいます。
 ちゃんと前を見ていたはずなのに、突然自転車や車が目の前に出てきた、あるいは標識や信号を見落としてしまったといった経験がある方は視野に異常があるかもしれません。

恐ろしい緑内障

 つまり、安全に運転するためには視力だけでなく視野も必要なのです。そのためにも必要なのは緑内障に気をつけることです。
 緑内障は40歳以上の20人に1人、70歳以上の10人に1人が罹患するとても多い病気です。しかも自覚症状がなく、視野変化など異変を感じた時はかなり進行している可能性があります。

早期発見を

 ただ緑内障は早期発見で進行をとめることができます。安全に運転を続けるためにも40歳をすぎたら目の定期検査が大切です。


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院長 高橋 義徳
プロフィール

(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。