女性の美と健康/風疹と妊娠
多くは飛沫で感染
風疹は風疹ウイルスに感染することで発症します。多くは感染者の咳(せき)やくしゃみなどによって飛び散る飛沫(ひまつ)によって感染します(飛沫感染)。潜伏期間は2~3週間で、体のだるさ、赤い発疹(ほっしん)、耳や首のリンパ節腫脹(せつしゅちょう)などが主な症状です。

恐ろしいCRS
恐ろしいのは、妊婦さんが風疹にかかると胎児にも感染して「先天性風疹症候群(CRS)」という病気を持って生まれてくる可能性があることです。
CRSの赤ちゃんは先天性心疾患、白内障、難聴、心身の発達障害などの病気にかかるケースが多く、妊娠4週で50%以上、8週で35%、12週では18%、16週で8%の胎児がCRSになるとのデータがあります。
男性も検査を
予防のためには女性だけでなく、パートナーの男性も風疹抗体検査をすることが大切です。というのも風疹は至近距離の飛沫で感染し、かつ1度感染すると一生かからない特徴があるため、パートナーが過去に風疹にかかったことがあるかどうかを調べることは大きな意味があります。
もちろん女性も
もちろん、女性が過去に風疹にかかったことがあるかどうかをを知っておくのは基本中の基本。
風疹ワクチンは妊婦さんには接種できません。ですから妊娠前の検査と予防接種が重要です。
感染したら連絡を
妊娠期間中に風疹にかかってしまったら、他の妊婦さんにうつしてしまうこともありますので産婦人科へは足を運べなくなります。
そんな場合はまず電話連絡をして下さい。


セントラルクリニック院長
村山 一彦
プロフィール
●(むらやま・かずひこ)1956年山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。