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あなたの目 健康ですか?/(127)環境汚染とコンタクト

2018年11月9日
 読者の皆さんは「マイクロプラスチック」という言葉を耳にされたことはありませんか?――。

マイクロプラスチック

 マイクロプラスチックとは海に浮遊している直径5ミリメートル以下のプラスチックのこと。魚介類に取り込まれることで、食物連鎖を通して人間に悪影響が及ぶことも懸念されています。
 マイクロプラスチックの問題は2015年ごろから国際会議などでも取り上げられるようになり、米スターバックスなどが2020年までにプラスチック製ストローを廃止すると発表したことでも話題になりました。

あなたの目 健康ですか?/(127)環境汚染とコンタクト

米でコンタクトが悪者に

 そのマイクロプラスチックを増やしている原因として米国では今、コンタクトレンズが〝ヤリ玉〟に上がっています。
 アリゾナ州立大の研究チームによれば、米国のレンズ使用者は約4500万人で、このうち15~20%の人が流しやトイレに使用済みレンズを捨てているというのです。
 その結果、下水に流されるレンズは最大33億枚にも!これらのレンズは砕かれてマイクロプラスチックになり、下水処理場の設備をくぐり抜けて海に流出している可能性があると報告しています。

燃えるゴミですよ

 流しやトイレに捨てるなど、さすがに日本ではほとんど聞いたことがありませんが、他山の石としたい報告ではありますよね。
 住んでいる自治体により分別方法には違いがありますが、山形市では燃えるゴミとして捨てる必要があります。

適切な後処理を

 ワンデーやツーウィークのレンズが主流になり安全性、利便性が向上していますが、使ったあとの処理にも注意を心がけたいものです。


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院長 高橋 義徳
プロフィール

(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。