真理子先生の女性のミカタ/月経調整
2018年11月9日
ご存知ですか、月経はコントロールできる時代です。遅らせることもできれば早めることもできます。しっかり準備すれば自由自在に移動させることも可能です。このことを知っているかどうかでライフスタイルも変わってくるでしょう。
中用量ピルを使い
月経を遅らせる、あるいは早めるといった具合にコントロールすることを月経調整と呼んでいます。月経調整には中用量ピルを使います。
ピルといえば避妊薬のイメージですが、ピルにはホルモンバランスを整えたり、月経周期をコントロールして月経のトラブルを和らげる効果もあるのです。

遅らせる場合
遅らせたい場合ですが、月経予定日の1週間前から遅らせたい日まで毎日、中用量ピルを服用します。服用をやめて2~3日で月経がきます。
ただ、月経前の状態を長引かせるわけですので、月経前に心身の調子が不安定になる「月経前症候群(PMS)」の方にはお勧めできません。
予定日前日などギリギリで始めるのもNG。効果を確実にするため余裕をもって臨みましょう。
早める場合
早める場合は、月経初日から5日目までの間に中用量ピルの内服を始め、約10日間続けます。服用をやめて2~3日でいつもより少ない出血量の月経がきます。
この場合、中用量ピルよりホルモン量の少ない低用量ピルでも大丈夫。低用量ピルなら服用開始時の頭痛や吐き気などの症状も緩和されます。
上手に使いましょう
間もなく受験シーズン。「月経と重なったらどうしよう」と思い悩まず、大切な試験日に実力を出し切るためにもピルを上手にお使いになることをお勧めします。


院長 伊藤真理子
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。