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あなたの目 健康ですか?/(125)白内障と緑内障

2018年9月14日
 歳をとるにしたがって気になってくる目の病気といえば白内障と緑内障ではないでしょうか?

レンズが濁る白内障

 白内障はカメラで例えればレンズにあたる水晶体が濁り、視力が低下する病気です。進行すると視力の低下を自覚するのですが、初期には「まぶしい」「二重に見える」といった症状がでます。
 秋の夜空を見上げ、お月様が2つや3つに見えたら要注意です。

あなたの目 健康ですか?/(125)白内障と緑内障

手術で視力回復

 加齢に伴い白内障にかかる頻度は増えますが、紫外線も危険因子とされ、サングラスなどの紫外線対策は有効です。
 治療は進行を予防するための点眼や、日常生活に支障が出るようなら手術も選択します。手術は人工の「眼内レンズ」を入れる方法が今では安全に行うことができます。

失明原因1位の緑内障

 緑内障は何らかの原因で目の神経(視神経)が侵され、視野が狭くなる病気です。白内障は手術で視力が回復できますが、緑内障は進行してしまうと有効な手術はなく、失明に至ってしまいます。実際、日本での失明原因の1番が緑内障です。
 白内障と同様、加齢に伴ってかかる頻度は増え、40歳以上の20人に1人、70歳以上の10人に1人が罹患しているとされます。

早期発見・早期治療を

 緑内障が厄介なのは初期には自覚症状がなく、自覚症状が出る場合は進行しているということです。ですから大切なことは自覚症状が出る前、つまり目の定期検査で早期に発見し、進行を防ぐために早期から点眼治療をすることです。
 ことほど左様に目の定期検査は重要で、早期発見・早期治療を心がけましょう。


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院長 高橋 義徳
プロフィール

(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。