真理子先生の女性のミカタ/お嬢様の月経(3)
2018年9月14日
今回は「月経不順」と「無排卵症」について考えます。
稀発月経と無月経
月経の周期とは月経の初日から次の月経が始まるまでのことで、一般的には25~38日の間なら正常と判断されます。
月経周期が39日以上の場合を「稀発月経」といいます。ホルモンの分泌が不順なことが原因のケースが多く、3カ月以上月経がない「無月経」につながりやすいです。

頻発月経
一方、月経周期が24日以内の場合が「頻発月経」で、原因は卵巣機能の低下など。こちらは排卵後の黄体ホルモンの機能低下や貧血につながることもあります。
無排卵症
月経は定期的にあるものの排卵していないというケースもあります。これが「無排卵症」です。
原因として指摘されているのが心身のストレスで、思春期のお嬢様は苛酷なダイエットや過激な運動に励みがちなので要注意です。
破綻出血
無排卵症といっても症状は様々です。女性ホルモン(エストロゲン)が少ない場合は無排卵がそのまま無月経となることがほとんどです。
困るのは女性ホルモンが多い場合。エストロゲンにより厚くなる子宮内膜が、無排卵で月経が起こらないとますます厚みを帯び、耐えきれなくなるとダラダラ出血が始まって止まりません(破綻出血)。
専門医に相談を
中には何カ月も出血を我慢される方も。出血が長く止まらない場合は早めに専門医に相談しましょう。


院長 伊藤真理子
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。