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山形市に震度7の地震!? 9月30日 七日町で総合防災訓練

2006年10月13日
 「山形市で大地震発生!」「負傷者が続出」——こんな想定のもと、山形市総合防災訓練が9月30日に七日町周辺で行われた。山形市は大きな災害が少なく、市民に防災への関心が乏しいとされる。防災訓練は毎年恒例だが、市民の防災意識を高めようと初めて中心街で実施したのが今回の特徴で、市民を加えた約2000人が参加して現実さながらの訓練に取り組んだ。
山形市に震度7の地震!? 9月30日 七日町で総合防災訓練
 参加したのは山形市消防本部、山形警察署、陸上自衛隊など22機関の850人と一般市民。午前8時半に山形市を震源とする震度7の直下型地震が発生し、七日町の道路やライフラインに大きな被害が出たと想定。ほっとなる広場裏通り、七日町大通り、市立病院済生館周辺をそれぞれ通行止めにし、分刻みで訓練場所を移すという2時間の移動式訓練を実施した。
 訓練の内容は自衛隊による救助、負傷者のケガの程度によって医師が治療の優先順位を下す「トリアージ(キーワード1)」訓練、障害者など災害時要援護者の避難訓練など計28。このうち「煙の中の避難訓練」を経験したOLのAさん(25)は「イベント感覚で参加しましたが、煙にまかれるようで本当に怖かった。地震の恐ろしさを改めて感じました」と語っていた。

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 周囲を山に囲まれた山形市周辺は水害や津波に見舞われる危険が少なく、地震も2003年5月に起きた宮城県沖地震の震度4が最大。このため市民の防災意識は低いとされ、04年6月に七日町で発生した「山形市大停電」の際は買物客や商業施設に情報が流れず大きな混乱が生じた苦い経験もある。
 また山形市にある550の町内会のうち自主防災組織(キーワード2)を持っているのは半分以下の208。しかも七日町など中心街の町内会の多くに同組織がないのが実情。今回の防災訓練を企画した山形市では「市のウィークポイントとして七日町を舞台に選んだ。市の危機管理能力を高めるため中心街を手始めに山間部にも訓練の輪を広げ、地域が連携して危機に備えていきたい」(防災安全課)としている。
 10月23日には山形ライオンズクラブが主催、県、市、消防などが共催して「山形防災と寄席」と銘打ったチャリティショーも行う予定。当日は防災の意識を高めるため災害のパネル、防災用品を展示する。

<キーワード>
(1) トリアージ
 災害時、非常時に一人でも多くの人を助けるため、傷病者の重症度、緊急度を4つに分類し治療の優先順位を決めること。
(2) 自主防災組織
 町内会、自治会単位で自主的に結成されている組織で、災害時、道路の不通や火災の同時多発などで市町村や消防機関などが十分に対応出来ない時、地域住民と連携し防災活動を行う。